ExHCラットと系統的に遠いBrawn Norway(BN)ラット(食事コレステロールに応答しない系統)を交雑し、雑種2世代目であるF2のラットの連鎖解析を行った結果、染色体5番および14番の二カ所にLOD値(血清コレステロール値を上げる遺伝子とマイクロサテライトマーカーが連鎖している確率値)が3以上の有意な箇所が検出された。また、この遺伝子の変異と血清コレステロール値の関係は、両方の変異をホモで持つときに血清コレステロール値がExHCラットより高くなり、片方づつホモで持つときには血清コレステロール値は低下しBNラットより高い値を示したので、それぞれの寄与度は同等と考えられる。本年度はまず染色体14番の分離および限局化したコンジェニック系を作出した。それにより、14番染色体テロメアより7.5Mbpの領域に血清コレステロール濃度上昇させる作用のある領域が存在することがわかった。 また、ExHCラットの他の形質(肥満症、低HDL血症)についても発見し、それぞれの染色体の領域を決定した。
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