研究概要 |
研究分担者の谷は,2004年8月5日から8月18日までインドおよびミャンマーを訪れ,インド環境森林省,インド農業研究所,TERI図書館などで,19世紀英領インドの森林政策,森林資源,および林業に関する資料収集を行なった。その結果,インドにおける林業文献は散逸しており,比較的まとまって収蔵している可能性があるのはデーラドゥンの森林研究所であるが,それとて保存状態がよいとはいえないことが明らかになった。そこで研究協力者の浅野が2005年2月23日から3月12日までオックスフォード大学に併設されているインド省図書館およびローズハウス図書館を訪問し,増田が予め蔵書検索システムOLISを用いて作成した文献リストにしたがって,英国植民地森林局の年次報告,統計および関係者の著作を閲覧するとともに統計資料を入力した。しかしコピーの困難な書物も多く,インド森林局関係の資料収集だけで終わったため,本研究でとくに焦点を当てているマドラス州,ならびにガーナおよびサラワクに関する資料収集は,次年度にもちこされることとなった。谷も2005年3月9日から20日まで英国に滞在し,英国図書館を中心に英領ビルマの資料収集を行った。こうした資料・情報の収集作業と並行し,増田は10月3日に筑波大学で研究会を開催し,インド林業史に関する研究成果の報告ならびに情報交換を実施するとともに,11月21日に開催された林業経済学会秋季大会で研究成果を報告した。
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