研究概要 |
バイオマス資源量の把握:利用間伐残材は高知県香北町全域を対象とし、竹材は高知県春野町全域を対象とし、それぞれ2000年撮影,2004年撮影の空中写真を入手した。空中写真画像の輝度と輪郭検出によって得られるエッジ画像のテキスチャーを解析した結果から竹林の分布と林分の疎密度を判定し,判別結果をオルソ化し、施業団地化した箇所について分布図を作成した。車載したDGPS受信機を用いて、路網図を作成した。利用間伐残材推定に関わる人工林樹種については森林組合の協力を得てヒノキとスギの分布調査を進めた、竹林の種類については傾斜地ではモウソウチクが,農地および河川周辺の平地にはマダケが分布する傾向にある。 収穫技術の開発:利用間伐残材については、スイングヤーダとプロセッサによる列状間伐作業,ダブルエンドレス式架線集材,H型架線集材において用材とバイオマスの仕分け工程を加え、端材を中間土場まで運搬し,チッピング作業の作業能率を求めた。この一連の調査からバイオマスの発生量が丸太材積の約15%えられることをまた,土場での丸太乾燥によって3ヶ月で乾燥重量あたり含水率を50%にまで減少させうることを明らかにした。竹材については、現行の人力作業について、事前の毎木調査、作業時の功程調査、作業後の竹位置測量を実施し,森林総合研究所が試作した伐倒補助具の導入を検討した。原竹伐採作業能率は約40本/人日であり,伐採から2m長さの竹材に加工し工場までの運搬を含めた生産量は約30本/人日であり,作業補助具の活用とチッパー導入作業路の効果が高い。 また,竹林管理に関連して作業に伴う林地への影響を明らかにするために作業前の土砂移動量を調査し,今後の伐採作業後の変化の基礎資料を得た。
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