研究概要 |
1.木材上座金の非線形曲げ解析プログラムの開発 H16年度作成した座金の線形曲げ解析プログラムに、下記の項を追加して、非線形曲げ解析プログラムの拡張を行った。 1)座金の曲げに関する降伏条件として、曲げモーメントと塑性モーメントに関する2次式を設定した。 2)本研究では、角座金を用いており、その左右で有効弾性床幅が異なることから、2種類の面圧定数を考慮するプログラムとした。 3)非線形解析法は荷重増分法を適用している。それ故、計算された3つの荷重増分率の中で最小のものを次ステージの荷重増分率とした。 4)座金によっては、曲げ変形後、部分的な浮き上がりを生ずるものがある。その部分については、次ステージで床ばねを切断するプログラムとした。 以上のようなアルゴリズムのもとで、座金の非線形曲げ解析プログラムを作成した。 2.木材上座金の曲げ試験 座金はそれぞれ3種類の幅、厚さを持つ計9種類の角座金である。これらの試験体中央部に直径13mmの孔をあけ、木材(エゾマツ:94mm×94mm×116mm)上において横荷重を与えた。 座金の荷重-めり込み関係に関する計算値は、実測値に比較的良く適合し、本解析プログラムの妥当性を確認した。 そのうえで、座金の厚さ,余長が、そのめり込み耐力に及ぼす影響を、数値解析立場から検討した。
|