研究課題/領域番号 |
16580138
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
桃原 郁夫 (独)森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究官 (60222345)
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研究分担者 |
鈴木 養樹 独立行政法人森林総合研究所, 木材特性研究領域, 主任研究官 (90353739)
加藤 英雄 独立行政法人森林総合研究所, 構造利用研究領域, 主任研究官 (60370277)
副田 啓子 (株)日本衛生センター, 中央研究所, 研究員
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キーワード | 腐朽 / 蟻害 / 非破壊診断 / インピーダンス / 超音波 / 劣化診断 / 生物劣 |
研究概要 |
木造住宅メーカーより購入したベイマツ・ベイツガ・ホワイトウッドを供試材料とした。木材の異方性がインピーダンス測定や超音波伝播速度に影響を与える可能性があることを考慮し、供試材のストックから異なる木取りの材を選択し、それらについて劣化前の断面方向超音波伝播速度を測定した。次いで、それらの一部を鹿児島県吹上に持ちこみ、イエシロアリの巣の近辺に10cm程度埋設しイエシロアリの攻撃にさらした。また、残りについては、腐朽菌を接種した後、室温を30℃に保った恒温室内に設置し、内部の含水率を常に高く保つことで、内部腐朽を進行させた。これらの試料については、インピーダンス測定に適した程度まで蟻害・腐朽が進行するのをモニター中である。 一方、腐朽・蟻害の進行を待つ間にインピーダンス測定および超音波伝播速度測定を用いた劣化診断の予備試験をおこなった。インピーダンス測定を用いた劣化診断においては、人工的に異なる大きさの内部欠損を持つ試験体を作製し、それに対する一側面からのインピーダンス測定を試みた。測定の結果、材内の欠損が周波数50Hzのインピーダンスのパターンに顕著な差を及ぼすことを認めた。また、生物劣化を受けた木橋部材の超音波伝播速度測定を試み、三側面が被覆されていない材については対面法あるいは斜面法による超音波伝播速度の累積相対度数曲線を用いることで、劣化診断を行えることを明らかにした。
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