研究課題/領域番号 |
16580140
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 幹博 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 助教授 (80002088)
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研究分担者 |
都木 靖彰 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (10212002)
尾島 孝男 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (30160865)
浦 和寛 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 助手 (90360940)
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キーワード | ウニ / 消化吸収 / 人工餌料開発 / 主要卵黄タンパク質(MYP) / プロテアアーゼ / 消化酵素 / 棘皮動物 |
研究概要 |
1.昨年度、キタムラサキウニ消化管由来のペプチダーゼの一つであるスブチラーゼcDNAのクローニングを行った。本年度では、エゾバフンウニを用いて消化官由来のスブチラーゼの精製を試みた。エゾバフンウニ消化官を破砕し、ゲル濾過法、陰イオン交換クロマトグラフィー法、アフィニティークロマトグラフィー法を用いてスブチラーゼを精製した。精製したタンパク質のN末端アミノ酸配列を解析した結果、キタムラサキウニスブチラーゼのアミノ酸配列と90%と高い相同性を示した。このことから、精製されたタンパク質はエゾバフンウニスブチラーゼであることが確認された。 2.ウニ類の消化器官は、栄養吸収のみならず生殖巣の発達に重要なタンパク質を合成している可能性が示唆されている。これまでに、エゾバフンウニの主要卵黄タンパク質(MYP)cDNAのクローニングを行い、消化器官(咽頭、食道、胃、腸、直腸)において、MYP mRNAが発現していることが明らかとなった。本年度は、タンパク質レベルで発現が認められるか、免疫組織学的解析法によりMYPの腸における局在解析を行った。免疫陽性反応は、エオシン好性細胞、繊毛上皮細胞の一部および結合組織に認められた。これらのことから、消化器官を構成する細胞においてMYPは合成・蓄積・分泌されている可能性が示唆された。
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