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2004 年度 実績報告書

甲殻類の神経分泌系と浸透圧調節に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16580171
研究機関(財)サントリー生物有機科学研究所

研究代表者

安田 明和  (財)サントリー生物有機科学研究所, 主席研究員 (90211614)

研究分担者 安田 好美 (釜谷 好美)  (財)サントリー生物有機化学研究所, 研究員 (10270571)
キーワードアメリカザリガニ / MALDI-TOF MS / アラトスタチン関連ペプチド / FLRFアミド関連ペプチド / オルコキニン / 甲殻類SIFアミド / タキキニン関連ペプチド
研究概要

アメリカザリガニの中枢神経において、アラトスタチン関連ペプチドおよびFLRFアミド関連ペプチドの前駆体の構造を解明した。アラトスタチン関連ペプチドの前駆体遺伝子は556個のアミノ酸残基をコードし、その中に27種類のペプチドが含まれていた。FLRFアミド関連ペプチドの前駆体遺伝子は2種類存在し、共に323個のアミノ酸残基をコードし、合計8種類のペプチドが含まれていた。現在までに遺伝子構造の解明されたザリガニの神経ペプチドは、オルコキニン類ペプチド、甲殻類SIFアミド、および十脚目タキキニン関連ペプチドと合わせて5種類挙げられる。脳においてアラトスタチン関連ペプチド産生細胞およびFLRFアミド関連ペプチド産生細胞は主に腹部側細胞群の中に存在していた。腹部側細胞群ではオルコキニン類ペプチドと十脚目タキキニン関連ペプチドは同じ細胞で共発現していたが、アラトスタチン関連ペプチド産生細胞とは異なっていることが解った。甲殻類SIFアミドは主に臭葉細胞群で産生されていた。食道下神経節の凍結切片を用いたMALDI-TOF質量分析では、オルコキニン類ペプチド、甲殻類SIFアミド、十脚目タキキニン関連ペプチド、FLRFアミド関連ペプチドが発現していることが解った。腸管からの水分吸収に直接関与していると考えられている第6腹部神経節の切片を用いたMALDI-TOF質量分析ではオレコキニン類ペプチドの他に、オルコキニン類ペプチドのカルボキシ末端部分が更に翻訳後修飾を受け、新たなカルボキシ末端アミド化ペプチドに成熟していることが判明した。また、食道下神経節および第6腹部神経節には新規ペプチドと思われる分子イオンがいくつか観察されていた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] APSGFLGMRamide is a unique tachykinin-related peptide in crustaceans2004

    • 著者名/発表者名
      Yasuda-Kamatani, Y., Yasuda, A.
    • 雑誌名

      Eur.J.Biochem. 271

      ページ: 1546-1556

  • [雑誌論文] Prepro-tachykinin gene expression in the brain of the honeybee Apis mellifera2004

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi, H., Yasuda, A., Yasuda-Kamatani, Y., Sawata, M., Matsuo, Y.
    • 雑誌名

      Cell Tissue Res. 316

      ページ: 281-293

  • [雑誌論文] Possible involvement of melanin-concentratuing hormone in food intake in a teleost fish, barfin flounder2004

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, A., Tsuchiya, K., Yamanome, T., Amano, M., Yasuda, A., Yamamori, K., Kawauchi, H.
    • 雑誌名

      Peptides 25

      ページ: 1613-1622

  • [雑誌論文] 新規生理活性ペプチドの新しい探索法2004

    • 著者名/発表者名
      安田明和, 安田好美
    • 雑誌名

      化学と生物 42

      ページ: 834-841

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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