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2004 年度 実績報告書

電気式コーン貫入試験を用いた原位置地盤特性評価法について

研究課題

研究課題/領域番号 16580199
研究機関佐賀大学

研究代表者

甲本 達也  佐賀大学, 農学部, 教授 (60038304)

研究分担者 日野 剛徳  佐賀大学, 低平地研究センター, 講師 (20295033)
キーワード電気式コーン / 粘性土 / 非排水せん断強さ / 原位置試験 / 支持力 / 鋭敏比 / 間隙水圧 / スベリ線
研究概要

電気式コーン貫入試験法は、最近良く用いられる現位置試験法の一種で、先端のコーン直上部に備えたセンサーにより得られる、コーン貫入抵抗、間隙水圧及びロッドと粘土との摩擦抵抗の3成分を用いて原位置地盤の判別を効率よく行おうとするものである。これまで電気式コーンの粘性土地盤への貫入機構は十分明らかにされていなかったため、本試験法の利用には限度があった。
本研究では、まず、粘土地盤への電気式コーン貫入機構を、すべり線解法を用いて3次元的に解析した。解析では、土は完全塑性剛体とし、応力はMohr-Coulombの破壊包絡線及びHaar-von Karman条件を満足すると仮定した。コーン先端の周囲のすべり線場を、コーン先端角2α=60°に対し、3種類のコーン及びシャフト表面の摩擦係数(ζ)に対して解析した。ここで、ζは粘土の鋭敏比の関数でもある。コーン支持力係数(N_<cp>)はコーンやシャフトの表面の粗度及びコーンの相対貫入深さの関数として表した。電気式コーン係数N_<kt>の値は9.5〜14.5の範囲で与えられたが、これらは多くの研究者が提案した値の範囲に含まれるものであった。
つぎに、有明粘土地盤の6地点において実施された電気式コーン貫入試験結果を用いて地盤の原位置における物理的性質としての土の密度ρ_tや力学的性質としての非排水せん断強さs_uの推定への適用性について検討した。半解析的に導いたρ_t予測式は実測値とよい一致を示した。s_uを推定するために用いられる電気式コーン係数N_<kt>はコーン表面の粗度や粘土の鋭敏比S_tの関数となるが、鋭敏性の高い粘土の場合N_<kt>=11を用いると電気式コーン貫入試験結果からs_uを推定できることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Three dimensional analysis of point resistance of piles in sand2005

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya KOUMOTO
    • 雑誌名

      Proc. of Plasticity '05

      ページ: 274-276

  • [雑誌論文] Determination of physical and mechanical properties of soils by electronic cone penetration testing2004

    • 著者名/発表者名
      Mohamed A.RASHWAN
    • 雑誌名

      Bulletin of the Faculty of Agriculture, Saga University 89

      ページ: 147-156

  • [雑誌論文] On the electronic cone factor N_<kt> in clay2004

    • 著者名/発表者名
      Mohamed A.RASHWAN
    • 雑誌名

      Proc. of the Int. Symp. on Lowland Technology

      ページ: 154-158

  • [雑誌論文] On the electronic cone factor Nkt for saturated clays2004

    • 著者名/発表者名
      Mohamed A.RASHWAN
    • 雑誌名

      Transactions of Jap. Soc. of Irrigation, Drainage and Reclamation Engineering 234

      ページ: 653-659

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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