研究課題/領域番号 |
16580216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業情報工学
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研究機関 | エスアイ精工株式会社 |
研究代表者 |
二宮 和則 エスアイ精工株式会社, エスアイ精工株式会社・技術開発部, 課長代理 (20374150)
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研究分担者 |
鎌田 順三 エスアイ精工株式会社, 技術開発部, 係長
栗田 充隆 エスアイ精工株式会社, 技術開発部, 主任 (00451302)
RAJENDRA Kumar Peter エスアイ精工株式会社, 技術開発部, 主任
ARAKI Wakako SI SEIKO Co., chief
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 選果ロボット / トレーサビリティー / 食の安心・安全 / ニューラルネットワーク / 画像処理 / 直接照射方式 |
研究概要 |
多品目を扱うための選果ロボットの試作機を作成した。ます始めにベルトコンベア上をランダムに流れる青果物をコンベア上方に設置されたCCDカメラにより撮影、画像処理により、その大きさ(階級)とコンベア上の位置を検出する。次に、各青果物に適した吸着パッドを有するエンドエフェクターを搭載した多関節ロボットにより、該当する青果物を吸着・搬送する。ロボットによる搬送過程の中で、青果物を270度回転させながら4側面ならびに下面をCCDカメラにより撮影し、色・形状・キズ・病害等を画像処理により検査、等階級の判定を行い箱詰めする。箱詰めされた青果物の上方はデータベースに登録され、各製品に印字されたIDをキーにして検索することを可能とした。本機では、丸物や長物など異なる品目を選別する際は、吸着パッドの交換と画像処理の品目コードを変更するだけで対応することができる。 次に、画像処理を用いた農産物の等級選別手法に関する研究として、光沢のある果実に対して偏光フィルターを利用した直接照射方式の照明方法の有効性を示すとともに、カラーCCDカメラを用いた農産物の質量推定に関する実験を行った。また、画像処理結果から等級判定を行うアルゴリズムとして、ニューラルネットワークを用いた手法についての研究を実施し、画像処理結果として出力される数値(形状やキズなどの計測値)を入力し、該当等級を出力するニューラルネットワークを構築することができた。 最後に、本機のような多目的な選果ロボットの応用についての検討も行った。このような情報蓄積型のロボットを用いた選果を実現することで、出荷される青果物に対して様々な情報をリンクすることが可能となり、食の安心・安全につながるシステムとしての効果が高い。さらに、複数台のロボットを並列的に稼動させることで、より効率的で省スペースな選果設備としても応用可能であることが示された。
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