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2004 年度 実績報告書

牛および山羊の放牧による荒廃山林の有効利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16580221
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

熊谷 元  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (50221940)

研究分担者 中越 信和  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50188918)
キーワード牛 / 山羊 / 放牧 / 荒廃山林 / 植生 / 採食 / 交雑種
研究概要

山林傾斜地に山羊放牧区(林地内)と肉用牛放牧区(ススキ主体の野草地内)を設定し、放牧試験を行った。山羊放牧区においては5,500m2の圃場に平均体重42kgの成雄山羊2頭を6月上旬から11月下旬まで延べ131日間昼夜連続放牧させた。肉用牛放牧区には6,600m2の圃場に平均体重550kgの交雑種成雌牛2頭を5月上旬から7月下旬までの期間のうち休牧期間17日間をはさむ延べ53日間日中放牧させ、その後平均体重94kg交雑種育成雌仔牛5頭を8月下旬から10月下旬まで延べ72日間昼夜連続放牧させた。植物バイオマス・植生の変遷と家畜の採食行動・栄養状態・体重変化に関して調査を行い、以下の結果を得た。
1)山羊放牧区においては、6月に圃場内に52種の植物種を得た。植物種数は禁牧区に比較して放牧区は6月から10月にかけて減少し、平均被度および平均植生高も減少した。また全出現種数および全植物現存量に占める草本植物の割合は6月から10月にかけて減少した。山羊の体重は導入直後から1ヶ月間は20%減少し、血漿中遊離脂肪酸(NEFA)濃度は正常範囲を超えたが、その後体重は安定し、NEFA濃度も正常範囲内の値を示した。10月における採食植物種は11種で、最も多く採食していたのは常緑樹の葉であった。
2)肉用牛放牧区においては、5月には圃場内に26種の植物種を得た。放牧期間中、禁牧区に比較して放牧区の平均被度および平均植生高は減少した。ススキの被度と現存量は5月から8月にかけて増加した。その後、禁牧区のススキの被度と現存量は8月から10月にかけて変化しなかったが放牧区では大幅に減少した。成雌牛の体重は休牧前はやや減少(0.35kg/日減)したが、休牧後は増加(0.56kg/日増)し、育成雌仔牛の日増体量は0.38kgで、7月(成雌牛)および10月(育成雌仔牛)の採食植物種数はそれぞれ9種および14種で、最も多く採食していたのはススキの葉であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 山林地でのヤギの放牧と植生変化に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      岡田耕平, 熊谷元
    • 雑誌名

      日本草地学会誌 51巻・別号

      ページ: 8-9

  • [雑誌論文] ススキ主体の傾斜地における交雑種(F_1:黒毛和種xホルスタイン種)雌牛の飼養と植生の変化に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      三原亙, 熊谷元
    • 雑誌名

      日本草地学会誌 51巻・別号

      ページ: 90-91

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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