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2004 年度 実績報告書

形態形成にはたらくオボアルブミンの中枢神経形成における役割

研究課題

研究課題/領域番号 16580240
研究機関鹿児島大学

研究代表者

杉元 康志  鹿児島大学, 大学院・連合農学研究科, 教授 (10100736)

研究分担者 松元 光春  鹿児島大学, 農学部, 助教授 (30157383)
岡 達三  鹿児島大学, 農学部, 教授 (50116795)
久原 哲  九州大学, システム生命研究府, 教授 (00153320)
キーワードオボアルブミン / セルピン / ニワトリ胚 / 神経管形成 / NTD / 遺伝子発現 / 形態形成因子
研究概要

卵白タンパク質の55%を占めるオボアルブミン胚発生に必須の成分であり、形態形成に需要である。つまり、オボアルブミンを除去した初期胚では神経管閉鎖阻害いわゆるNTDが生じ、奇形となり、死に至る。オボアルブミンはセルピンファミリーに属するタンパク質であるが、プロテアーゼ阻害を持たないとされている。しかし、オボアルブミンを除去したNTD胚の神経細胞はアポトーシスが抑制されていることが明らかになった。また、細胞増殖も阻害されているおり、細胞増殖が抑制され、死すべき細胞が生き残った結果、神経管がうまく発達せず、閉鎖が起こらないと結論した。ヒトに見られるNTDとの関連性に興味が持たれた。
オボアルブミンは発生中にHS-オボアルブミンと命名した熱安定型になることを報告したが、この熱安定型への転換はタンパクの2次構造と表面のトリプトファンが関与していることが示唆された。このように熱安定型になったオボアルブミンはプロテアーゼの作用を受けにくくなることが分かった。また、オボアルブミンを加熱処理することにより、トリプシンや多くのプロテアーゼに対して阻害作用を示すことが明らかになった。その他、HS-オボアルブミンはいくつかの酵素の活性を安定化させる機能が見出されたことから、生体内でも機能性タンパク質の安定に関与していることが予想され、これはオボアルブミンの1つの機能と考えられる。今後、オボアルブミンのプロテアーゼインヒビター機能や分子シャペロン様機能についても追究する。
オボアルブミンの形態形成因子の関係については現在、研究を進め、その候補としてShhやBMPに焦点を当て、神経管閉鎖におけるその役割を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Thermostabilized ovalbumin that occurs naturally during development accumulates in embryonic tissues.2005

    • 著者名/発表者名
      Shinohara et al.
    • 雑誌名

      Biochim.Biophys.Acta (印刷中)

  • [雑誌論文] Perchloric acid-soluble protein regulates cell proliferation and differentiation in the spinal cord of chick2005

    • 著者名/発表者名
      Hmeno et al.
    • 雑誌名

      FEBS letters (印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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