研究課題/領域番号 |
16580265
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
川手 憲俊 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 講師 (80221901)
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研究分担者 |
澤田 勉 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (60081600)
玉田 尋通 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (10155252)
稲葉 俊夫 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00137241)
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キーワード | 潜在精巣 / イヌ / ウシ / LH受容体 / cDNA / 遺伝子変異 / 遺伝子診断 |
研究概要 |
本年度はまずイヌの黄体形成ホルモン(LH)の受容体をコードする完全長cDNAのクローニングに取り組んだ。正常犬2頭(ポメラニアン1頭およびグレートデン1頭)の精巣から総RNAを抽出した。LH受容体cDNAのクローニングは全長を5つの断片に分けて実施した。ウシ、ブタ、ヒトのLH受容体のcDNA塩基配列から設計したプライマーを用いてRT-PCRを行った。5'側および3'側末端部分はそれぞれのクローニング用キットを用いて行い、中間部分は設計した上流および下流プライマーを用いて通常のRT-PCR法を行った。得られたcDNA断片は塩基配列決定用ベクターに組み込んで、大腸菌にトランスフォーメーションした。各々のcDNA断片1つにつき3個以上の大腸菌コロニー由来の塩基配列を解析した。その結果、全長2.1kbのうち、5'側および3'側末端を除く中間部分の約1.8kbのcDNAのクローニングに成功した。その塩基と推定アミノ酸の配列はポメラニアンとグレートデンの品種間でそれぞれ、99.9%および100%の相同性を示した。また、イヌ(グレートデン)とブタ、ウシおよびヒトのLH受容体cDNAを比較したところ、塩基はそれぞれ、93.2%、92.4%および90.4%を示し、アミノ酸はそれぞれ、94.4%、93.5%および89.5%を示した。現在、残りの5'側および3'側末端部分のクローニングを急いでいる。 潜在精巣罹患動物については、イヌ3頭とウシ1頭について同受容体cDNAの一部分について、塩基配列の解析に着手しており、現在までにイヌ1頭およびウシ1頭において数箇所の塩基が正常動物と比較して異なっており、現在それらの確認を急いでいる。
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