研究課題/領域番号 |
16580265
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
川手 憲俊 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教授 (80221901)
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研究分担者 |
玉田 尋通 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (10155252)
稲葉 俊夫 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00137241)
喜田 加世子 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助手 (50405362)
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キーワード | 潜在精巣 / イヌ / ウシ / LH受容体 / 遺伝子多型 / DNA / 遺伝子診断 |
研究概要 |
平成18年度の研究では、潜在精巣に罹患したイヌおよびウシにおけるLH受容体遺伝子の塩基配列を解析し、正常動物との比較を行った。 正常犬(n=46)、潜在精巣罹患犬(n=45)、正常牛(n=3)および潜在精巣罹患牛(n=10)の精巣組織からRNAおよびゲノムDNAを、あるいは、血液からゲノムDNAを抽出した。RT-PCR法もしくはPCR法によりLH受容体(翻訳領域の一部)のcDNAもしくはゲノムDNAを増幅し、塩基配列を解析した。 イヌのLH受容体遺伝子の翻訳領域の1137番目の塩基については、C、T、C/Tの3種の多型がみられたが(アミノ酸の変化はなし)、正常例と潜在精巣例の間には各多型の割合の顕著な差はみられなかった。しかし、腹腔内停留例のCの割合は、正常例に比較して低い傾向にあり、鼠径部停留例に比べて有意に低かった。また、同受容体遺伝子の1194番目の塩基についてはA、G、A/Gの3種の多型がみられたが(アミノ酸の変化はなし)、正常例と潜在精巣例の間には各多型の割合の顕著な差はみられなかった。しかし、腹腔内停留例のAの割合は、正常例および鼠径部停留例に比べて有意に低い値を示した。同受容体遺伝子1137番目および1194番目の塩基の組み合わせ(ハプロタイプ)はT-G、C-A、C-G、T/C-A/G、T/C-GおよびC-A/Gの6種がみられたが、腹腔内停留例のC-Aの割合は、正常例および鼠径部停留例に比べて有意に低い値を示した。ウシのLH受容体遺伝子の703番目の塩基については、A(Lys)、C(Gln)、A/C(Lys/Gln)の3種の多型がみられたが、正常例と潜在精巣例の間に各多型の割合の顕著な差はみられなかった。 以上の成績から、潜在精巣犬の腹腔内停留例におけるLH受容体遺伝子膜貫通領域2ヵ所の一塩基多型の比率は正常例および鼠径部停留例とは異なる可能性が示唆された。
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