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2004 年度 実績報告書

林業残材の現場乾燥によるバイオマス燃料の高発熱量化に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 16580275
研究機関鹿児島大学

研究代表者

寺岡 行雄  鹿児島大学, 農学部, 助教授 (40264105)

キーワード林業廃材 / 木質バイオマスエネルギー / 低位発熱量 / 天然乾燥
研究概要

燃料として末木枝条の持つ発熱量を増大させるために,低コストで乾燥させる技術開発の第一段階として,実験室及び野外での末木枝条の乾燥プロセス,特に乾燥定数について検討した。まず,末木枝条での相対湿度と平衡含水率との関係をもとめ,次に,恒温恒湿槽内において,気温30℃,相対湿度50%の環境下での乾燥プロセスを明らかにした。自由含水率比への変換の後,乾燥速度を表す乾燥定数kを求め,設定した相対湿度との関係を検討した。最後に,野外で66日間の乾燥試験を行い,層別での乾燥プロセスを明らかにした。全体的に見ると降雨の無い日では,日中に乾燥が進んで含水率が低下し,日没後は含水率の変化があまり見られなかった。雨が少なかった16日までは順調に含水率が低下した。降雨の影響を受けて短期的に大きく上昇するが,直後は含水率が大きく減少する傾向にあり,晴天が数日続けば降雨前の含水率まで低下した。初期含水率は145.7%であり,実験期間中の最低含水率は40.4%となり,105.3%減少したことになる。
次に,降雨による吸湿を防ぐシートの効果の実験を前述の実験と同一の地点で,平成16年11月9日から12月14日までの35日間で行った。枝条は,前述実験と同様に金網につめ,上,中,下層の三層に重ね,3サンプルを並べ2セット設けた。1セットは,無色透明なビニールシートで覆い,もう一方は覆わなかった。測定期間中,シートで覆わなかった堆積枝条は,シートで覆った堆積枝条より高含水率であった。初期含水率は,シートで覆わなかった堆積枝条が119.7%であり,シートで覆った枝条は114.7%であった。実験期間中の最低含水率は,シートで覆わなかった枝条が50.5%であったのに対して,シートで覆った枝条は35.3%であり,シートによる被覆が降水を遮断する効果があることが確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] スギ末木枝条の乾燥過程について2005

    • 著者名/発表者名
      寺岡行雄, 合志知浩
    • 雑誌名

      九州森林研究 58(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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