研究課題
本研究では、新しいペプチドグリカンの生合成阻害剤であるリポシドマイシン類(1)をターゲットとして取り上げ、その立体化学を決定するとともに、全合成を行いながら、生理活性機構解明を目的とした構造活性相関研究を行なっている。今年度は、ジアゼパノン環部を有する化合物に対するウラシル基の直接的導入をまず検討した。しかし、ジアゼパノン環部を有するモデル化合物を合成してウラシル基の導入の条件を検討したが、反応はまったく進行しなかった。そこで、Ns基の有する電子吸引性を効率よく利用し、ジアゼパノン環の環化とウラシル基の導入を可能にする合成ルートの見直しを行なった。すなわち、アジド基をNs基で保護したアミノ基として合成を進め、5位エステル基、6位水酸基が整った状態で光延反応を利用してジアゼパノン環の環化・構築を行なった。今後、このジアゼパノン環上のアミノ基をNs基で保護した化合物を用いて、ウラシル基の直接的導入を検討し、リポシドマイシンの分解物の合成を達成する予定である。モデル化合物を用いた条件検討では、Ns基の脱保護およびN-メチル化は問題なく進行することを確認している。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
Plant and Cell Physiology 48
ページ: 243-251
Life Sciences 80
ページ: 1578-1585
Heterocycles 67
ページ: 175-188
DNA & Cell Biol. 25
ページ: 95-103
Heterocycles 69
ページ: 107-111