研究課題/領域番号 |
16590024
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
春沢 信哉 大阪薬科大学, 薬学部, 助教授 (90167601)
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研究分担者 |
栗原 拓史 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (90067281)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
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キーワード | リボザイム / ホスホロアミダイト / イミダゾール / C-ヌクレオシド / マトリックス / アンタゴニスト / H3 / ヒスタミン |
研究概要 |
本年度(〜平成18年3月31日)の研究実施計画 1.イミダゾール含有RNAプローブの開発とリボザイムの触媒反応機構の解明 我々は、VSリボザイムの触媒反応機構の解明を目的として、昨年コアビルデイングブロックである新規イミダゾールC-ヌクレオシドホスホロアミダイト1を合成し、続いてそれを用いてイミダゾール改変VSリボザイム(A756Imz)の化学合成に成功した。A756Imzは、自己切断活性を持つことでリボザイムの反応機構解明のためのプローブとして機能することを明らかとした。これにより従来明らかとされていなかったVSリボザイムの活性中心はA730ループのA756であることを強く支持した。1は、RNAの任意の位置に挿入可能であるため、他のリボザイムの触媒反応機構の解明や活性中心の決定に応用できる。さらに、本研究によりイミダゾールが擬核酸塩基として機能することが初めて明らかとなった。 一方、ホスホロアミダイトの精密質量測定は今まで困難であったが、トリエタノールアミン-NaCl(KCl)マトリックスで磁場型分析計(FAB/LSIMS)を用いる新手法が、一般的性を持つことを多数の例により証明した。これらの成果は、JACS誌(2005)、2つのTetrahedron誌(2005)、Synthesis誌(2006)、RNA誌(in press)に発表した。 2.新規ヒスタミンH3(H4)アンタゴニストへの合成化学的研究 我々は、これまでのヒスタミンH3及びH4リガンドの開発から、安定な6員環イス型配座スペサーを持つ5-アミノ-テトラヒドロピラン(THP)-2-イミダゾールをデザインし、多数の誘導体合成を行ってきた。そのうちアンタゴニスト活性は、2R,5S配置を持つ化合物に発現することを明らかとした。特に、嵩高いアルキル側鎖をもつ誘導体のいくつかにin vivoで脳内ヒスタミンの遊離量を200-220%に増加させるH3アンタゴニスト活性を見出した。これらの成果は、現在論文作成中である。
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