研究課題
基盤研究(C)
1.イミダゾール含有RNAプローブの開発とリボザイムの触媒反応機構の解明リボザイムの触媒反応機構の解明を目的として、鍵ビルデイングブロックである新規イミダゾールC-ヌクレオシドボスホロアミダイト1の合成を発表した。共同研究者のLilleyらは、1を用いてイミダゾール改変VSリボザイム及び改変ヘアピンリボザイムの自動合成を行い、それらの自己切断活性を確認し、VSリボザイムでは、A756が、ヘアピンリボザイムではG8が一般酸-塩基触媒である事を証明した。これにより、アミダイト1を用いると「リボザイムの活性中心が一般酸-塩基触媒であるかどうかを化学的に証明する手法」を初めて提示する事ができた。しかし、不安定なボスホロアミダイト1の化学合成は現状では困難であるため、さらに合成法を検討したところリボヌクレオシドの2'水酸基をシアノエチル基とした新規ボスホロアミダイト2をデザインしたところ、アミダイトの安定化と効率合成に成功した。2.新規ヒスタミンH3(H4)アンタゴニストへの合成化学的研究アルツハイマー病の治療薬の標的として期待されているH3アンタゴニスト創製に対して、配座固定型(2S,5R)-シクロピラン誘導体OUP-133とOUP-153を見出した。これらはラットの脳を用いる微小脳透析法により、脳内ヒスタミンを200%までに増加させる新規H3アンタゴニストであることを確認した。一方、クロベンプロピットは、強力なヒスタミンH3(H4)リガンドであり、イソチオ尿素構造を持つ。しかし、イソチオ尿素合成の従来法は、通常1週間程度還流しても低収率である。そこで、種々合成法を検討したところ、クロベンプロピット効率的合成に成功した。本手法は応用性が高く、多数の誘導体合成に成功した。共同研究者の大和谷らはそれらのヒトのH3とH4受容体に対する作用を現在検討しているが、すでにクロベンプロピットに匹敵する新規H3アンタゴニストを二つ確認している。そこで、H3受容体と相同性が高いH4受容体にする結果が期待されるところであり、新しい抗アレルギー剤のリードの発見を強く期待している.
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