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2005 年度 実績報告書

光学活性複核鉄錯体を利用したバルジ構造を認識切断する機能性分子の創製

研究課題

研究課題/領域番号 16590031
研究機関熊本大学

研究代表者

黒崎 博雅  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (70234599)

研究分担者 山口 佳宏  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (10363524)
キーワード光学活性 / DNA / 鉄錯体 / 制限酵素
研究概要

DNA、RNAおよびタンパク質の特定配列や特定部位を認識切断する試薬の開発は新たな抗ガン剤、人工遺伝子治療剤への応用が期待される。
本研究は光学活性複核鉄錯体を用い特異的な配列部位を持つ遺伝子ならびにタンパク質を切断する人工制限酵素の開発を目的とした。
本年は、昨年度化学合成した配位子1,8-(N-anthranylmethyl)-bis(N',N'-dipyridylmethyl-R,R-cyclohexsane-1,2-diamine R-ABDC),1,3- or 1,4-(N-xylylmethyl)-bis(N',N'-dipyridylmethyl-R,R-cyclohexane-1,2-diamine=m-R-BDC or p-R-BDC)に加えそれらのS体(S-ABDC,m-S-BDC,p-S-BDC)を新たに調製した。次にそれぞれの鉄錯体(配位子と硫酸鉄を溶液中で混合)を用いてアスコルビン酸存在下でプラスミドpUC19DNA切断反応を行った。また、pUC19 DNAをPCR法で調製し、その281base pairフラグメントを用いてDNA切断を行い、切断部位の特異性について検討した。
アンスラニル基を有したR-ABDC,S-ABDCによるDNA切断はいずれも効率良く切断することがわかった。
キシリル基を有したBDCの場合、反応開始直後においてp体はformIIとformIIIを生成した。一方、m体はp体と異なりformIIIの生成は確認できなかった。この結果からm-体(m-R-BDC,m-S-DBC)よりもp-体(p-R-DBC,p-S-BDC)の方が高いことがわかり、置換位置によってDNA切断能を制御できることを明らかにした。
しかしながらR体とS体とを比べた場合両者におけるDNA切断部位の優位な差は認められなかった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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