研究概要 |
1.高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満に代表される生活習慣病を併せ持つ、メタボリックシンドロームのモデルラット(SHR/NDmc-cp/cp)とその起源ラット(WKY/Izm)より摘出した肝臓、膵臓および腎臓を20mM HEPES-KOH緩衝液(pH8.0),10mM酢酸カリウム、2mM EGTA,1mM phenylsulfonyl fluorideおよび0.2Mショ糖を含む緩衝液中に加え、そのホモジネートを遠心および超遠心することにより、可溶性画分を得た。2.この粗抽出液を一次元目に等電点電気泳動(pH3〜10および4〜7)、二次元目にドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いる2-DEにより分離した。3.泳動後C.B.B.で染色し、モデルラットの2-DEのみに見られる可視化したタンパク質のスポットを切り出し、4.ゲル内でトリプシン消化を行なった。5.ゲルからペプチドを抽出し、6.分取した画分のタンパク質試料をZipTip_<c18 μ-18>により精製および濃縮した。α-シアノ4-ヒドロキシシンナミン酸をマトリックスとして加え、還元アルキル化された病態発現ペプチドについてMALDI-TOF MSを用いて質量を決定し、それらのペプチドのアミノ酸配列分析などプロテオーム解析を行った。また、ペプチド混合物を分離しながら多価イオンが検出でき、ペプチドマスフィンガープリンティングが可能となった。
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