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2004 年度 実績報告書

ガンの転移抑制および薬剤耐性阻害を目的とした分子標的薬開発に関する基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590067
研究機関東京薬科大学

研究代表者

伊東 晃  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (70096684)

キーワードEMMPRIN(エンプリン) / 浸潤・転移 / マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP) / コラゲナーゼ / SKG-II細胞
研究概要

ガン転移促進因子EMMPRINの機能解析とその機能抑制法の確立について検討し以下の成果を得た.
(1)ガン細胞上のEMMPRINが,ガン細胞周辺の正常細胞を刺激してマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生を促進することに加えてproMMP-1/procollagenase-1を結合することから,EMMPRINとMMPL1/コラゲナーゼ-1複合体機能解析と結合領域の同定を実施した.その結果,MMPはN-末端から触媒,ヒンジおよびヘモペキシンの3領域から構成される共通構造を有することから,MMP-1とMMP-13とのキメラ酵素を作成して,蛍光標識したproMMP-1のEMMPRINへの結合阻害実験からヒンジ領域がEMMPRINへの結合領域であると同定した.現在ヒンジ領域に対応したペプチドを作成して,さらに検討中である.
(2)活性型MMP-1は,酵素活性を維持したままEMMPRINを発現したSKG-IIガン細胞に結合できることを確認した.また,EMMPRINを介して活性型MMP-1を結合したSKG-II細胞の浸潤能をコラーゲンゲルを使用したin vitroインベージョン解析により検討すると,MMP-1未結合およびproMMP-1結合SKG-IIに皮比較し,明らかに浸潤活性が高いことを確認した.
(2)EMMPRIN・活性型MMP-1複合体の正常細胞のproMMP-3産生促進作用能を検討したところ,EMMPRINにMMP-1が結合してもEMMPRINの活性は全く変化しないことが判明した.すなわち,EMMPRIN・MMP-1複合体の形成は,ガン細胞の浸潤・転移をより促進することが示唆された.
以上,EMMPRINを分子標的とすることがガンの浸潤・転移を抑制する薬物開発に有用であることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Tumor-stromal cell contact promotes invasion of human uterine cervical carcinoma cells by augmenting the expression and activation of stromal matrix metalloproteinase2004

    • 著者名/発表者名
      Takashi Sato
    • 雑誌名

      Gynecology Oncology 92

      ページ: 47-56

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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