研究課題/領域番号 |
16590089
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
栗原 拓史 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (90067281)
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研究分担者 |
春沢 信哉 大阪薬科大学, 助教授 (90167601)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
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キーワード | リボザイム / ホスホロアミダイト / イミダゾール / C-ヌクレオシド / マトリックス / アンタゴニスト / H3 / ヒスタミン |
研究概要 |
本年度(〜平成18年3月31日)の研究実施計画 1.新規ヒスタミンH_3(H_4)アンタゴニストへの合成化学的研究 我々は、新規ヒスタミンH_3アゴニスト、イミフラミンの開発以来、ヒスタミンH_3及びH_4アンタゴニストの合成化学的アプローチを検討してきた。今回、配座固定型テトラヒドロフランを中間鎖に持つ5-アミノイミダゾール誘導体の多数を合成した。なかでも、2R,5S配置と嵩高いアルキル側鎖をもつ誘導体は、生きたラットの脳内ヒスタミンの遊離量を200〜220%に増加させるH_3アンタゴニスト活性を示した。一方、ヒスタミンH_3アンタゴニストの疎水性基質としてはこれまで主にベンゼン環が使用されていたが、籠状ホウ素化合物であるカルボランの疎水性と回転したベンゼンに匹敵することに着目し、カルボラン含有ヒスタミンH_3アンタゴニストの創製を目指し、その合成方法を種々検討した。中でもカルボラン骨格の合成は、従来デカボラン(B_<10>H_<14>)とアセチレンを長時間(5日間)還流しているが、アセトニトリル-DMF混合溶媒中マイクロウェーブ照射すると反応時間は、わずか1時間に短縮出来、高収率(70%)でp-カルボランを合成することに成功した。このようにして合成した4(5)-(5-p-カルボランペンチル)イミダゾルは、in vivo-マイクロダイアリシス法により脳内ヒスタミンの遊離を促進することを明らかとした。 2.イミダゾールリボザイムの合成とリボザイムの自己切断機構の解明法の確立 リボザイムの自己切断機構は、現在までほとんど解明されていない。最近我々は、イミダゾールオリゴヌクレオチドを合成し、その切断活性を確認することで、VSリボザイム(A756Imz)が、一般酸-塩基触媒であることを初めて解明した。これによりイミダゾールが擬核酸塩基であることを初めて明らかとした。さらに今回、この手法を拡張することでヘアーピン型リボザイムのG8が一般酸-塩基触媒であることも判明した。
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