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2004 年度 実績報告書

重力変動(重力負荷、擬似微小重力)の破骨細胞の形成、活性化におよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 16590094
研究機関帝京大学

研究代表者

川島 光太郎  帝京大学, 薬学部, 教授 (20124993)

研究分担者 根岸 洋一  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50286978)
キーワード重力負荷 / 擬似微小重力環境 / 破骨細胞 / 副甲状腺ホルモン / 活性型ビタミンD_3 / プロスタグランジン
研究概要

宇宙の微小重力環境では、骨組織が破壊される。一つの原因は、骨を作る骨芽細胞の機能の減少によると考えられている。しかし、骨組織の恒常性は、骨芽細胞と骨を壊す破骨細胞とのバランスの上に維持されている。したがって、破骨細胞も重力変動により影響を受け、骨破壊に関与している可能性が考えられる。本研究では、破骨細胞の形成、活性化に対する重力変動の影響について検討した。
1,重力負荷による破骨細胞形成に対する影響:マウス骨髄細胞の培養を行い、破骨細胞形成に対する重力の影響を検討した。培養の初日に重力を負荷したところ、破骨細胞の形成が抑制されるであろうとの予測に反し、活性型ビタミンD_3(1α,25-(OH)_2D_3)、副甲状腺ホルモン、プロスタグランジンによる破骨細胞形成は何ら影響を受けなかった。また、重力を培養後半に負荷しても結果は変わらなかった。この結果は、重力負荷は培養初期の未分化間葉系細胞から前破骨細胞への分化、培養後期の破骨細胞前駆細胞の破骨細胞への融合のどちらにも影響を与えないことを示している。また、重力の大きさを変えても、作用時間を増加させても、破骨細胞の形成には影響を与えないことが明らかとなった。
2,擬似微小重力(クリノスタット回転培養)の破骨細胞形成への影響:擬似微小重力環境のマウス骨髄細胞の培養でも、破骨細胞形成が促進されるだろうとの予測に反し、1α,25-(OH)_2D_3による破骨細胞形成は何ら影響を受けなかった。
これらの事実は、研究担当者の予想に反し、破骨細胞形成には重力変動(重力負荷、擬似微小重力暴露)は何ら影響を与えないことを示している。今後は、いったん形成された破骨細胞の活性化に重力変動がどのような影響を与えるかに焦点を絞り検討する。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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