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2004 年度 実績報告書

病院感染の防止-医薬品の微生物汚染と感染-

研究課題

研究課題/領域番号 16590112
研究機関山口大学

研究代表者

神谷 晃  山口大学, 医学部附属病院, 教授 (90124792)

研究分担者 尾家 重治  山口大学, 医学部附属病院, 助教授 (80263789)
キーワード輸液 / 高カロリー輸液 / 微生物汚染 / 異物汚染
研究概要

山口県下の10病院を対象に,投与終了後の高カロリー輸液を回収して,これらの投与バッグ内の残液の異物ならびに微生物について調べた.計192サンプルについて調べた.異物の粒径と個数の測定は,光遮へい型自動微粒子測定装置KL-04(リオンK.K.)を用いて行った.また,異物の同定は,X線分析装置付き走査電子顕微鏡JSM-5600LV型(日本電子K.K.)を用いて行った.一方,微生物の定量はフィルタろ過法を用いて行った.
高カロリー輸液の調製に用いたガラスアンプル,プラスチックアンプルおよびバイアルの本数(平均値)は,投与バッグ当りそれぞれ3.38本,0.79本および1.20本であった.また,1バッグ当りの残液量は平均50mLであった.これらの投与バッグ残数の異物の個数(平均値)は,≧1.3μmの粒径が960.9個/mL,≧5μmの粒径が42.8個/mL,≧10μmの粒径が6.4個/mL,≧50μmの粒径が0.09個/mLであった.またガラスアンプルを4〜13本含有する投与バッグ群が,1〜3本を含有する投与バッグ群に比べ有意に異物の個数が多かった(p=0.03,Wilcoxon U-test).なお,走査電子顕微鏡での観察ならびにX線分析により,これらの異物はガラス片やゴム片であることが判明した.一方,投与バッグ残液の微生物検査では,すべてのサンプルで細菌および真菌数はいずれも5mL当りゼロであった.
調製後の高カロリー輸液の192サンプルすべてで微生物汚染はみられなかった.しかし,これらの高カロリー輸液には数多くのガラス片やゴム片が含まれていた.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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