研究課題/領域番号 |
16590122
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中野 泰子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (20155790)
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研究分担者 |
戸部 敞 昭和大学, 薬学部, 教授 (90102368)
谷岡 利裕 昭和大学, 薬学部, 助手 (80360585)
根来 孝治 昭和大学, 薬学部, 助手 (70218270)
木庭 新治 昭和大学, 医学部, 講師 (20276546)
八塚 正四 昭和大学, 医学部, 助教授 (20119275)
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キーワード | アディポネクチン / HMW(high-modecular weight) / ゼラチン結合性 / 糖尿病 / 冠動脈疾患 / 炎症 / 脂肪細胞 / 肥満 |
研究概要 |
1.健常者での血中アディポネクチン濃度、high-molecular weight multimer(HMW)、hexamer、trimerの分離解析、アディポネクチン全分子に対するゼラチンに結合する分子の比率等を調査・解析した。 ・健診群で検討した結果、血中HMWアディポネクチン濃度の平均値は女性(258名)7.8±4.9μg/mL(mean±SD)、男性(752名)4.1±2.7μg/mLで女性の方が有意に高かった。また、体重、BMI、体脂肪率、胴囲、TG、白血球数と負の相関を、HDLとは正の相関を示した。 ・HMW濃度が低いほど、hexamerやtrimerが多く、HMW/total比が小さかった。また、女性では0.76±0.15、男性では0.62±0.18とHMW/total比も女性の方が有意に高かった。ゼラチンに結合するアディポネクチンの割合は女性ではHMW濃度により大きな違いは認められなかったが、男性においてはHMW濃度が低いほど、小さかった。 2.冠動脈疾患群や糖尿病群、外科手術後の患者を対象に1.と同様の調査を行った。 ・冠動脈疾患群や糖尿病群で血中HMWアディポネクチン濃度、全アディポネクチン濃度共に健常群と同等か治療によるものかかえって高いことが分かった。 ・糖尿病や高脂血漿、肥満や術後の炎症の改善により、HMWアディポネクチン濃度が敏感に上昇し、治療の経過を観察する上で、また、患者の意欲を増すために良いマーカーとなることが分かった。 3.ヒト血漿より精製したアディポネクチン及び各種リコンビナントを用いて生理活性を解析したところ、骨髄細胞由来マクロファージやマクロファージ細胞株の破骨細胞への分化阻害活性や抗炎症性サイトカインの分泌促進活性はHMWアディポネクチンに有り、また、ゼラチンへの親和性が高いHMWアディポネクチンの方が活性が強かった。
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