研究課題/領域番号 |
16590136
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小宮山 政敏 千葉大学, 環境健康都市園芸フィールド科学教育研究センター, 講師 (70175339)
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研究分担者 |
森 千里 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90174375)
深田 秀樹 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00359598)
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キーワード | 精巣上体 / 遺伝子発現 / 発生 / 分化 / DNAマイクロアレイ / マウス |
研究概要 |
精巣上体は著しく迂曲した1本の精巣上体管から成り、その中を通過する精子の成熟に寄与している。精巣上体は形態学的に頭部、体部、尾部に区分され、各部位ごとに特有の管腔内環境が保たれている。このような部位ごとの機能的分化は生後から思春期までの間に獲得されると考えられている。本研究では、精巣上体の各部位における機能的分化の分子機構を探るため、マウス精巣上体の生後発達過程における遺伝子発現変化を調べた。生後7日、21日、35日、56日のICR雄マウスの精巣上体よりRNAを抽出し、DNAマイクロアレイを用いて各日齢間で遺伝子発現の差を解析した。その結果、生後7日から21日にかけて、発現上昇する遺伝子が227種、発現低下する遺伝子が75種同定され、この時期に遺伝子発現が大きく変化することが明らかになった。一方、21日から35日にかけて上昇する遺伝子は23種、低下する遺伝子は2種であり、また35日から56日にかけてはそれぞれ1種、5種の遺伝子が上昇または低下することが明らかになった。さらに生後56日のマウス精巣上体で頭、体、尾における遺伝子発現の差を調べたところ、頭で発現が優位なもの186種、頭と体で優位なもの8種、体で優位なもの108種、体と尾で優位なもの86種、尾で優位なもの80種、頭と尾で優位なもの9種が同定された。今後、これらの差と機能分化の関連性について解析を進める予定である。
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