• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

総排泄腔の分化と肛門直腸管の形成についての比較発生学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590137
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

秋田 恵一  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (80231819)

キーワード総排泄腔 / 肛門直腸管 / 外肛門括約筋 / programmed cell death / 生殖結節 / 櫛伏線 / 骨盤部の発生
研究概要

本年度は,マウス胚(E12.5〜17.5)を6〜12時間ごとに取り出し,骨盤領域を取り出し,パラフィンブロックに包埋,矢状断連続切片を作製,観察した膀胱,直腸などの骨盤内の臓器の輪郭とあわせて,programmed cell deathの分布や骨格筋,つまり,外肛門括約筋の発生を,コンピューター上で三次元立体構築を行い,更なる理解を進めた.その結果,肛門の腹側に現れた骨格筋の一部はさらに腹側に移動して会陰部の筋を形成し,残りは背側下方に移動して肛門管の周囲に外肛門括約筋を形成していた.肛門の背側に出現した骨格筋も同様に,一部が背側に移動して尾の筋となり,残りは下方に移動して腹側の筋と合わさり,外肛門括約筋を形成していた.一連の結果から,総排泄腔開口部よりも遠位に出現した筋から一部が分離することにより括約筋が形成され,それによって肛門管が形成され,外胚葉由来の総排泄腔周囲の上皮が肛門管に取り込まれる過程が明らかになった.肉眼解剖学レベルで考えられてきた陰部神経の経過,分布,神経支配などの所見を裏付けるものである.現在論文投稿中である.この一連の過程で,膀胱と直腸の間隙が作られてくる過程がアポトーシスによるものであり,正中に現れた小さな空間が左右に広がっていく過程が明らかになった.この間隙には発生過程において腹膜が下降していないと理解することが,骨盤領域での腫瘍の広がりを理解するうえで必須であり,これに関しても現在,論文準備中である.
また,ニワトリの発生過程におけるFour-jointedという遺伝子の発現パターンについて,秋田も共著者として形態学的な解析を行った.この論文は,ニワトリ,マウスにおける骨盤領域の比較解剖学的研究を行っているうちに発展した研究のひとつであり,本研究課題と重要密接な関係がある.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Developmental expression of the chick four jointed homologue.2006

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi K, Parish J, Akita K, Francis-West P.
    • 雑誌名

      Developmental Dynamics 235(11)

      ページ: 3085-91

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi