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2004 年度 実績報告書

糖脂質ラフト動態から見た動物レクチンVIP36と細胞骨格分子連関基盤の力学的解明

研究課題

研究課題/領域番号 16590140
研究機関山梨大学

研究代表者

嶋田 修  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (80196477)

キーワードVIP36 / ERGIC53 / VIPL / 祖面小胞体 / ゴルジ装置 / 細胞膜 / アネキシン / アクチン
研究概要

まず、今回の研究費を用いて、動物レクチンVIP36の細胞質側や内腔面側の各所における特異的な抗体を作製した。そのうち糖鎖認識部位のドメイン、同類の豆型レクチンのうちERGIC53やVIPLとは全く基本構造が異なるVIP36に特異的な内腔面配列部位のドメイン、細胞質側ドメインの3種の異なる抗体が得られた。生化学的手法によって、これらの抗体は、ERGIC53やVIPLとは全く交差しない特異性の高いものであることを確認した。我々は、これらの抗体による電子顕微鏡や光学顕微鏡の免疫細胞化学法を用いて、VIP36が上皮細胞のみならず、神経細胞を含む各種細胞に分布していることを見つけた。特に、神経細胞などにおいて、この形態学的手法から明らかにされたVIP36の分布は、決して小胞体領域にとどまるものでなく、ゴルジ装置や細胞膜にも多数のVIP36の分布が認められた。また、シュークロース濃度勾配法による細胞小器官分画法によっても、形態学的なVIP36の分布は、ゴルジ装置のみならず、細胞膜までにも分布されていることが確認された。非常に興味深いことに、VIP36の各部位に特異的なドメインの抗体は、各種細胞における染色性の違いを認めた。これらの抗体とGFP-融合VIP36との二重染色から、動物レクチンVIP36の細胞内における分布変化を動態として観察することができた。細胞質側には高々数個のアミノ酸部分しかない。しかし、この細胞質内では、VIP36が予想以上に速い速度で移動していることを観察した。VIP36分子の細胞質内におけるこの早い移動に関して、VIP36の細胞質ドメインが、アネキシンなどの蛋白を介して、アクチン分子と結合しているのかもしれないことを強く予想させるデータを得た。しかし、移動速度の点でアクチンフィラメントのみとするのには、今までの各種の報告とに矛盾する点も多く、さらに研究を進める必要性があることが確認された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Immunocytochemical study of calbindin-D28K in laminae I and II of the dorsal horn and spinal ganglia in the chicken with special reference to the relationship to substance P-containing primary afferent neurons2005

    • 著者名/発表者名
      Li, Y.-N. 等
    • 雑誌名

      Archiv.Histol.Cytol. 68

      ページ: 57-70

  • [雑誌論文] The binding of VIP36 and alfa-amylase in the secretory vesicles via high-mannose type glycans2004

    • 著者名/発表者名
      Sayuri, Hara-Kuge 等
    • 雑誌名

      Glycobiology 14

      ページ: 739-744

  • [雑誌論文] Mitochondrial accumulation in the distal part of the initial segment of chicken spinal motoneurons2004

    • 著者名/発表者名
      Yan-Chao, Li 等
    • 雑誌名

      Brain Research 1026

      ページ: 235-243

  • [雑誌論文] Distribution of animal lectins, VIP36 and ERGIC-53, in membrane microdomains of various cells2004

    • 著者名/発表者名
      Shimada, Osamu 等
    • 雑誌名

      Anatomical Science International (16^<th> International Congress of the IFAA) 79

      ページ: 424

  • [雑誌論文] Mast cells appear in long-term cultures of skeletal muscles comparison between the rat and chicken2004

    • 著者名/発表者名
      Atsumi, Saoko 等
    • 雑誌名

      Anatomical Science International (16^<th> International Congress of the IFAA) 79

      ページ: 337

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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