研究課題
基盤研究(C)
1)ATP受容体を介した血管透過性調節機構の薬理学的性質の解明:ラット尾動脈内皮細胞(RCAEC)およびヒト培養臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)において,ATP(P2Y1)受容体は細胞の形態調節と細胞間物質透過調節に促進性に関与していること,その機序にはPLC/IP3産生系を介したCa^<2+>動員機構とRho/Rho-kinase及びMLC-Kが関与していることを明らかにした。2)ATP受容体作動性血管透過性調節機構の血管部位差に関する比較検討:(1)ヒト培養冠動脈内皮細胞(HCAEC)及びHUVEC、RCAEC及びラット培養胸部大動脈内皮細胞(RAEC)にP2Y1受容体を介する形態調節機構が存在することを明らかにした。(2)P2Y1受容体作動薬を静脈内投与する事により、FD-4の臓器分布に違いのあることが明らかになった。このことより、P2Y1受容体による各臓器へのFD-4透過に部位差が生じる可能性が示された。3)ATP作動性血管透過性調節機構と受容体間クロストークの可能性の解明:ラット尾動脈組織灌流標本において、P2Y1受容体刺激は灌流液中のFD-4の透過性を有意に亢進することを見いだした。同標本でブラジキニンとの関係を検討したが、ATPのクロストークの可能性は見いだせなかった。4)ATP受容体を介した腫瘍細胞と血管内非細胞の関係HUVECに転移性の癌細胞を共存させると,内因性ATPを介して内皮細胞の細胞内カルシウム動員機構が活性化されることを見いだした。さらに,B16F1マウスメラノーマ細胞がウサギ血小板の凝集を促進すること、この作用にP2Y1受容体が関与している事を明らかにした。以上の結果より、腫瘍細胞は血管内皮細胞及び血小板のP2Y1受容体をその転移プロセスに利用している可能性が示唆された。
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