• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

Notchシグナル伝達系の細胞内調節因子群の機能

研究課題

研究課題/領域番号 16590218
研究機関千葉大学

研究代表者

北川 元生  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (40262026)

研究分担者 張ヶ谷 健一  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40101894)
キーワードNotch / Mastermind / 転写因子複合体 / 遺伝子欠失マウス / 糖タンパク質 / Fucose / Nucleotide sugar transporter / 遺伝性疾患
研究概要

Mastermind(Mam)は、進化上保存されたNotchシグナルの構成要素の一つである。我々は3つのメンバーからなるMamのヒト相同体のファミリー(Mam-1,Mam-2,Mam-3)を同定し、Mamタンパク質の生化学的な機能を明らかにした。Neuroticは、進化上保存されたNotchシグナルの構成要素の一つであり、その構造からNotchの細胞外ドメインをO-フコシル化する糖転移酵素であると考えられたが、我々はこのNotchのフコシル化がリガンドとの物理的会合に必須であるという生物学的意義を解明した。
本研究では、哺乳動物におけるMamの機能を明らかにするため、Mam-1とMam-2の遺伝子欠失マウスを作製した。Mam-1欠失マウスは成長阻害を示す。この形質は周産期には明らかであるが、生後さらに顕著になり早期に死亡する。これに対しMam-2欠失マウスは造血系を含め大きな異常なく成長する。以上よりMam-1とMam-2はマウスにおいて異なった役割を持っていることが示唆された。
また本研究では、Notchのフコシル化の場であるER、Golgi内腔にcytosolで合成されたGDP-fucoseを輸送するGDP-fucose transporter(Gfr)のNotchシグナルにおける役割について検討した。Gfrをマウス筋芽細胞株においてRNAi法によりknockdownしたところ、NotchリガンドであるJagged1を発現する培養細胞株との共培養によって発生する細胞内Notchシグナルがコントロールに比べ低下していた。以上よりGfrはNotchシグナルに必要であり、Gfrの遺伝的欠失を原因とするヒト疾患であるCongenital Disorder of Glycosylation IIcの病態にNotchシグナルの低下が関与している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Enhancement of chemosensitivity toward peplomycin by calpastatin-stabilized NF-kB p65 in esophageal carcinoma cells : possible involvement of Fas/Fas-L synergism.2006

    • 著者名/発表者名
      Liu T.-L.et al.
    • 雑誌名

      Apoptosis 11(In press)

  • [雑誌論文] Notch deficiency implicated in the pathogenesis of congenital disorder of glycosylation IIc.2005

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa H.O.et al.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 102

      ページ: 18532-18537

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi