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2004 年度 実績報告書

低分子量G蛋白質Rhoファミリーの協調作用解析による細胞運動機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16590224
研究機関生理学研究所

研究代表者

富永 知子  生理学研究所, 助教授 (00280587)

キーワード低分子量Gタンパク質 / Rho / mDia / 細胞運動 / 成長円錐 / 軸索進展
研究概要

Rhoの標的蛋白質であるmDiaおよびmDiaを介する新たな情報伝達経路の解析によって、細胞運動の時・空間的制御機構の解明を目指している。
1)mDia結合蛋白質DIPを介した低分子量G蛋白質間の協調作用 新規mDia結合蛋白質DIPを見いだしていたが、線維芽細胞・上皮細胞を用いた解析から、DIPがGrowth Factor刺激によりSrc依存的にチロシンリン酸化されること、同時にp190RhoGAP、Vav2がリン酸化されることを見いだした。すなわちDIPのSrcによる活性化に伴い、Rhoの不活化、Racの活性化が起こることを確認した。また、この情報伝達にともないDIPがp190RhoGAP、Vav2を細胞膜直下に動員し、細胞形態や細胞運動を調節することを細胞生物学的に確認した。以前の報告と併せRho-mDia-Src-DIPを介したRhoへのnegative feedbackとRacの活性化という低分子量G蛋白質間の協調作用の存在、およびその機構の細胞運動への関与を示した。
2)mDiaの軸索伸展作用におけるDIPの役割 一昨年度に小脳顆粒粒細胞の初代培養系を用いmDiaが軸索伸長に促進的に作用することを報告しているが、1)で見いだしたDIPの情報伝達経路がmDiaの作用を担っている可能性が大きいと考え、DIPの神経の成長円錐の形態維持・軸索伸長過程への寄与を検討中である。
3)DIPのトランスジェニックマウスの作製 新たに見いだしたDIPの情報伝達機構の生理的意義を検証するため、DIPのトランスジェニックマウスを作製中であり、来年度に報告したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 細胞骨格制御におけるmDiaの役割2005

    • 著者名/発表者名
      富永 知子
    • 雑誌名

      生化学会誌 77・2

      ページ: 13-136

  • [雑誌論文] DIP (mDia interacting protein) is a key molecule regulating Rho and Rac in a Src dependent manner.2004

    • 著者名/発表者名
      Meng, W., Numazaki, M., Takeuchi, K, Uchibori, Y., Ando-Aka tsuka, Y., Tominaga, M., Tominaga, T.
    • 雑誌名

      EMBO J. 23

      ページ: 760-771

  • [雑誌論文] 特集"生命科学のNew Key Word"Rho-mDia-Src系2004

    • 著者名/発表者名
      富永 知子
    • 雑誌名

      生体の科学 55・5

      ページ: 430-431

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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