研究課題/領域番号 |
16590253
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
江崎 淳二 順天堂大学, 医学部, 講師 (60232948)
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研究分担者 |
谷田 以誠 順天堂大学, 医学部, 講師 (30296868)
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キーワード | 神経性疾患 / プロテオリピド / オートファゴソーム / TPP-I / Cln3p / Cln5p / Cln6p / Cln8p |
研究概要 |
神経変性疾患として知られているNeuronal Ceroid Lipfuscinosis(NCL)患者の細胞中には、主にATP合成酵素のサブユニットcを中心としたプロテオリピドや疎水性蛋白質の蓄積が認められる。通常であれば、分裂停止細胞である神経細胞は環境維持および機能保全のために、オートファゴソームおよびそれに続くエンドソーム/リソソーム系による活発な蛋白質の代謝回転を行ないこれらの蛋白質を分解している。NCLに関連する蛋白質としてはTPP-I、Cathepsin Dといったリソソーム酵素やCLC-3などのエンドソーム膜蛋白質、および機能が不明なCln3p、Cln5p、Cln6pおよびCln8pが見い出されてきた。これらの蛋白質について我は抗体の作製を行ない、動物細胞における細胞内局在についての検討を行なった。ラット肝臓をミトコンドリア、リソソーム、ミクロソームおよび細胞質ゾル画分に分離して検討を行なった結果、TPP-IやCathepsin Dと同様にCln3pがリソソーム膜に局在していることおよびCln8pが小胞体膜画分に局在していることを明らかになった。また、Cln5pは当初考えられていた膜蛋白質ではなく、可溶性のリソソーム蛋白質であることが判明した。更に、これらNCLに関連する蛋白質をpcDNA3ベクターおよびpCMV-Tag2ベクターを用いてHEK293細胞に発現し、分析を行なっている。共免沈による分析を行なった結果では、TPP-IとCln6pが共沈し、相互に親和性を持つことが確認された。これについてはRNA干渉法による検討も行なっている
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