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2005 年度 実績報告書

神経変性を伴うプロテオリピド蓄積症:リンソーム膜蛋白群異常からの攻略

研究課題

研究課題/領域番号 16590253
研究機関順天堂大学

研究代表者

江崎 淳二  順天堂大学, 医学部, 講師 (60232948)

研究分担者 谷田 以誠  順天堂大学, 医学部, 講師 (30296868)
キーワード神経性疾患 / プロテオリピド / オートファゴソーム / オートファジー / ペルオキシソーム / Atg7 / TPP-I / Cln3P
研究概要

Neuronal Ceroid Lipfuscinosis(NCL)患者の細胞中には、主にATP合成酵素のサブユニットcからなるプロテオリピドの蓄積が認められる。正常な細胞では環境維持および機能保全のために、細胞内小器官はオートファゴソームおよびそれに続くエンドソーム/リソソーム系によって分解され、一定レベルに保たれる。このことを明らかにするため、オートファジーに関与する蛋白質であるAtg7を肝臓特異的に欠損するマウスにペルオキシソームの過剰発現を誘導するdiethylhexylphthalate(DEHP)を投与し、DEHP投与終了後のペルオキシソームの減少の過程をコントロールマウスと比較した。その結果、コントロールマウスでは過剰なペルオキシソームの特異的な消失が極めて速やかに観察されるのに対して、Atg7欠損マウスの肝臓ではこの消失が極めて遅くなっていた。このことから、オートファジーが過剰なペルオキシソームの特異的なクリアランスに必要であることが確認された。細胞内小器官の分解はこのオートファジーの後にリソソーム系で行なわれているが、NCL患者の細胞では何らかの原因によってこの機能が阻害されている。NCLに関連する蛋白質としてはTPP-I、Cathepsin Dといったリソソーム酵素やCLC-3などのエンドソーム膜蛋白質、および機能が不明なCln3p、Cln5p、Cln6pおよびCln8pが見い出されてきた。これらの蛋白質について我々は抗体の作製を行ない、NCLモデル動物における検討を行なっている。また、共免沈による分析を行なった結果では、TPP-IとCln6pが共沈し、相互に親和性を持つことが確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Impairment of starvation-induced and constitutive autophagy in Atg7-deficient mice2005

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Komatsu et al.
    • 雑誌名

      The Journal of Cell Biology 169

      ページ: 425-434

  • [雑誌論文] Excess Peroxisomes are degraded by autophagic machinery in mammals2005

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichi Iwata et al.
    • 雑誌名

      The Journal of Biological Chemistry 281

      ページ: 4035-4041

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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