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2004 年度 実績報告書

プテリン代謝異常疾患モデルマウスの発達障害

研究課題

研究課題/領域番号 16590255
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

一瀬 千穂  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (10247653)

研究分担者 野村 隆英  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (20156227)
白石 弘章  藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (80319285)
池本 和久  藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40351019)
キーワードテトラヒドロビオプテリン / ドパ反応性ジストニア / 6-ピルポイルテトラヒドロプテリン合成酸素 / 線条体 / ドパミン神経 / チロシン水酸化酵素 / ノックアウトマウス / トランスジェニックマウス
研究概要

テトラヒドロビオプテリン(BH4)は、フェニルアラニンの代謝を行うフェニルアラニン水酸化酵素(PAH)、カテコラミンやセロトニンの生合成の律速段階を触媒するチロシン水酸化酵素(TH)、トリプトファン水酸化酵素(TPH)の補酵素であり、一酸化窒素合成酵素(NOS)の活性に必須のコファクターである。BH4と疾患との関連を調べる目的で、BH4生合成の第2段階を触媒する6-ピルボイルテロラヒドロプテリン合成酵素(PTPS)遺伝子のノックアウトマウス(Ptps^<-/->)を作成したが、このマウスは出生後早期に死亡した。このため本研究では、我々はヒトドパミンβ-水酸化酵素(DBH)のプロモーター領域にヒトPTPS cDNAを結合した人工遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成し、Ptps^<-/->マウスのヘテロ接合型と交配して、マウスのPTPS遺伝子は全組織で欠損しているが、副腎髄質およびノルアドレナリン神経細胞ではヒトPTPSが発現してBH4を産生するマウス(Ptps^<-/->,DPS6)を作成した。Ptps^<-/->,DPS6雄マウスの4週齢での平均体重は同腹兄弟の53%(n=7)であるが、ジストニアおよびパーキンソニズムはみられず、離乳後も長期生存できた。8〜12週齢の時点でPtps^<-/->,DPS6マウスの肝細胞は抗ヒトPTPS抗体で染まらず、肝臓のビオプテリン含量は野生型(Ptps^<+/+>)の0.1%であった。血漿フェニルアラニン値はPtps^<+/+>マウスの37倍の高値を示し、BH4 20mg/kgの腹腔内投与によって速やかに低下した(n=3)。Ptps^<-/->DPS6マウスの中脳のビオプテリン含量はPtps^<+/+>の84%であるのに対し、線条体ではPtps^<+/+>の21%であった。Ptps^<-/->,DPS6マウスの中脳のドパミンとノルエピネフリンの含量はそれぞれPtps^<+/+>の52%および97%であるのに対し、線条体のドパミン含量はPtps^<+/+>の21%であった(n=5)。Ptps^<-/->,DPS6マウスの脳ではドパミン神経の細胞体の存在する中脳と神経終末で、カテコラミン含量の回復率に差があることがわかった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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