研究課題
基盤研究(C)
1.新しい菌属・菌種同定の系の確立菌種レベルでの病原真菌用プローブの作製を試みた。Pasteur研究所のDr.Jp LatgeらにA.fumigatus特異的レトロトランスポゾンをクローニングしたプラスミドの分与を受けた。更に、A.flavusについては、米国United States Department of Agriculture(USDA)、Dr.McAlpin CEより、プラスミドの供与を受けている。A.fumigatusおよびA.flavus特異的プローブについて設計した各プローブの特異性解析をした。プローブの標識はdigoxigenin(DIG)標識dUTPを用いてPCR法により作成した。in situの分子生物学的手法のうち、主にin situ hybridization(ISH)法を行った。・Asperugillus fumigatus特異的プローブ約500bpのプローブのプライマーを変え、PCR効率を上げ、プローブの作製が容易になった。約半分の333bpのプローブでも強度はやや落ちるものの、特異性は高く、臨床応用が期待される。・A.flavus特異的プローブA.flavusのレトロトランスポゾンのLTRの一部、225bpからなるプローブはA.flavusは強陽性であったが、わずかにA.nidulansと反応した。そのため、ペプチド核酸の導入を試みた。peptide nucleic acid(PNA)プローブおよびlocked nucleic acid(LNA)プローブを導入した。従来のプローブと異なるので反応条件の検討を要したが、高い特異性を出すことができた。また、このプローブは従来のプローブと異なり、DNaseに分解されにくいので、今後の自動化に向けた適応に向いていると考えられる。
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