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2004 年度 実績報告書

A群レンサ球菌毒素蛋白質発現機構の網羅的解明とその制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590356
研究機関名古屋大学

研究代表者

長谷川 忠男  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10314014)

キーワードA群レンサ球菌 / 毒素蛋白質 / 二次元電気泳動 / 遺伝子発現 / クリンダマイシン / 遺伝子発現調節因子 / シグナルペプチダーゼ / 劇症型レンサ球菌感染症
研究概要

劇症型レンサ球菌感染症は再興感染症として問題となっており、その病態には菌が産生する毒素が重要な役割を果たしている。その毒素産生の機序4について様々な角度から解析を行い、以下の知見を得た。
1.A群レンサ球菌の病原因子発現調節に最も重要であるmgaの近傍に位置するmga-associated geneのノックアウト株を複数のM1臨床分離株において樹立した。その株においてはSic蛋白質の発現が亢進することが二次元電気泳動とノザン法にて確認された。またゲルシフト法にて転写に影響を及ぼす可能性が示唆された。
2.転写終結に関連する遺伝子nusG遺伝子ノックアウト株を複数のM1臨床分離株において樹立した。得られた株の細胞外分泌蛋白質を二次元電気泳動法により分離、同定したところ、Nga蛋白質、ストレプトリジンO、Sic蛋白質の増加が認められ、ノザン法によりmRNAレベルでも同様の結果が確認された。
3.劇症型レンサ球菌感染症において毒素蛋白質発現阻止の目的で使用が推奨されているクリンダマイシンの効果を検討した。クリンダマイシン存在下で菌から分泌される蛋白質の多くは従来の報告のように減少したが、Nga蛋白質、ストレプトリジンO、Sic蛋白質が逆に増加することが明らかになった。このことから十分量の抗生物質の投与の必要性が確認された。
4.signal peptidaseをコードする3つの遺伝子SPy0127、sipC(SPy1281)およびlsp(SPy1842)のノックアウト株を作製し、上清蛋白質を二次元電気泳動により解析した。LspはSec pathwayに深く関与していると考えられたがSipCは異なる役割を担っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The effect of antibiotics on group A streptococcus exoprotein production analyzed by two-dimensional gel electrophoresis.2005

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, M. et al.
    • 雑誌名

      Antimicrob Agents Chemother. 49

      ページ: 88-96

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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