• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

EBウイルス核蛋白EBNA3AのBリンパ球不死化における役割

研究課題

研究課題/領域番号 16590380
研究機関北海道大学

研究代表者

丸尾 聖爾  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (70292018)

キーワードEBウイルス / Bリンパ球不死化 / EBNA3A / RBP-Jκ / p16^<INK4A>
研究概要

Epstein-Barrウイルス(EBウイルス)は正常Bリンパ球を不死化してLCLと呼ばれる細胞に変換する。ウイルスの核蛋白質EBNA3AはBリンパ球不死化に必須であることが明らかになっている。Bリンパ球不死化におけるEBNA3Aの作用機序を明らかにするため、EBNA3Aをオン・オフできるコンディショナル組換えEBウイルスを作製し、このウイルスを用いてBリンパ球を不死化してLCLを作製した。このコンディショナルEBNA3A LCLはEBNA3Aオンの状態では増殖したが、EBNA3AをオフにするとLCLの増殖は停止した。
細胞周期の解析から、EBNA3AをオフにするとS期、G_2/M期の細胞が減少することが明らかになった。そこで、EBNA3Aオン・オフの状態で細胞周期の調節に関わる蛋白質の発現について比較検討を行った。cdkインヒビターであるp16^<INK4A>の発現を検討したところ、EBNA3Aオフによりp16^<INK4A>の発現が誘導されることが明らかになった。この結果から、EBNA3Aはp16^<INK4A>の発現を抑制することにより、LCLの持続的増殖に寄与していることが示唆された。
EBNA3Aは、宿主のDNA結合蛋白質であるRBP-Jκと結合して転写調節因子として機能することにより、LCLの増殖に寄与することが明らかになっている。EBNA3Aにより発現誘導あるいは発現抑制される宿主遺伝子の同定を試みた。コンディショナルEBNA3A LCLをEBNA3Aオンあるいはオフの状態で培養してRNAを単離し、宿主遺伝子発現プロファイリングを比較解析した。その結果、EBNA3Aにより発現誘導される宿主遺伝子13個、EBNA3Aにより発現が抑制される宿主遺伝子を41個を同定した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] RNAs induced by Epstein-Barr virus nuclear antigen 2 in lymphoblastoid cell lines.2006

    • 著者名/発表者名
      Zhao, B.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA. 103

      ページ: 1900-1905

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Epstein-Barr virus nuclear protein 3A domains essential for growth of lymphoblasts : Transcriptional regulation through RBP-Jk/CBF1 is critical2005

    • 著者名/発表者名
      Maruo, S.
    • 雑誌名

      Journal of Virology 79

      ページ: 10171-10179

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi