研究概要 |
c-MIRの生理機能の探索の為、c-MIR mRNAの発現をin situ hybridization法、real time PCR法にて調べた。In situ hybridization法にてパイエル板あるいは末梢リンパのgerminal center、腸管上皮の一部、肺気管支上皮にて発現が高い可能性が示唆された。また、脾臓、パイエル板に強陽性を示し点在する細胞が存在している事が明らかとなった。これらのdataを確認し、染色された細胞の詳細を検討する目的にて、脾臓細胞を分画しTaqman PCR法を行った。B,T細胞にはほとんど発現は認められず、樹状細胞を含むnon T,B分画に発現が認められた。さらに、この分画を展開すると、NK細胞、好中球にはなく、樹状細胞、マクロファージ、c-kit陽性細胞に発現が認められた。しかしながら、確認できない分画にも強い発現が認められた。In situ hybridization法にてgerminal centerに発現が強い為、その詳細を同様に検討した。結果、CR1単独陽性細胞には認められず、CR1,F480 double positive細胞に強い発現が認められた。このように、c-MIRは抗原提示機能をもつ樹状細胞、マクロファージに発現しており、またB細胞成熟に関わるgerminal centerに発現している事が確認出来たが、未知の細胞群にも発現しており、今後さらなる検討を必要としている。さらにc-MIR KOマウスについては、ヘテロマウスの作成が終了し、現在homoマウスへの交配を行っている。
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