研究概要 |
c-MIRファミリーとして、43171の発現プロファイルを詳細に検討した。43171は主に二次リンパ組織に発現しており、さらに、脾臓細胞を分画し検討したところ、B細胞に多く発現しており、さらに樹状細胞、マクロファージにも発現が認められた。しかしながら、T細胞、その他の細胞には低い発現しか認められなかった。43171を過剰発現させ、MHC class II, B7-2の発現における影響を検討したところ、導入後約12時間にて、両者に顕著な変化が認められた。さらに、MHC class IIのユビキチン化を293T細胞を用いたシステムにて検討したところ、class IIの構成分子のユビキチン化が明瞭に検出された。さらに、c-MIR、43171の遺伝子改変マウスの作成を終了した。それぞれのMHC class II,B7-2, MHC class Iの発現をB細胞を含む抗原提示細胞にて検討したところ、極めて興味深い結果が得られた。さらに、T依存的抗原であるNP-CGGを用いて抗体産生を検討したところ、それぞれのマウスにおいて特徴的な結果を得た。現在、その詳細と分子機構に迫っている。これらの事から、現在我々は、43171をc-MIR2、 c-MIRと以前名付けた分子をc-MIR1とし、これらの免疫制御における関与を報告しようとしている。さらに、c-MIRによるMHC class IIの変化を詳細に検討すると、MHC class IIのある特定のpathwayが強く影響を受けている事が判明した。その分子機構についても詳細な検討を行っている。
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