研究課題
基盤研究(C)
c-MIRはB7-2の細胞内領域のリジン残基をユビキチン化する事により、エンドサイトーシスを誘起し、細胞表面における発現を強力に抑制する事を見出してきた。B7-2は抗原提示における補助シグナルを伝える分子である事から、c-MIRの発現調節により、in vivoにおける免疫応答を制御出来る可能性が考えられる。従って、我々は、c-MIRが抗原提示細胞に特異的に発現するトランスジェニックマウスを作成し検討した。c-MIR Tgにおける樹状細胞では、予想通りB7-2の発現が顕著に抑制されており、さらに、抗原提示機能が抑制されていた。さらに、自己免疫疾患のモデルであるEAEにて検討すると、c-MIR Tgにては、全くEAEが発症しなかった。その原因を検討したところ、胸腺におけるCD4 T細胞の分化が特異的に抑制されていた。さらに、キメラマウスを作成し検討した結果、CD4 T細胞の分化異常は、胸腺上皮による可能性が示唆された。MHC class II(MHC II)欠損マウスにて同様の減少が認められるため、胸腺上皮のMHC IIの発現を調べたところ、顕著にMHC IIの発現が減少している事を見出した。さらに、培養細胞を用いて、MHC IIの抑制機構を検討したところ、I-A beta chainの細胞内領域に存在するリジン残基のユビキチン化が、エンドサイトーシス、分解に重要である事が明らかとなった。さらに、MHC IIの抑制は細胞表面への輸送過程にあるのではなく、エンドサイトーシスの充進が主な機構である事が明らかとなった。
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