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2005 年度 実績報告書

GALT形成異常ミュータントマウスの検出と変異遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 16590416
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

吉田 尚弘  独立行政法人理化学研究所, アレルギー免疫遺伝研究チーム, チームリーダー (20281090)

キーワードエチルニトロソウレア / GALT / 表現型 / パイエル板 / アトピー性皮膚炎
研究概要

突然変異原エチルニトロソウレアを投与したC57BL/6J系統マウスを野生型マウスと交配し、その次々世代の子孫を兄妹交配することにより、最初に誘発された突然変異をホモとして持つ世代のマウスを作製し、表現型を元にGALT形成異常を持つマウスのスクリーニングを行った。研究該当期間に胎仔期のスクリーニングで57家系、3648匹について、表現型を検査し、そのうち36家系については同じ家系の成体でのスクリーニングを2120匹について行った。
このうち、明確なGALT形成異常を持つ表現型としては胎仔期にパイエル板原基を欠損するもの12種類(この内7種類はリンパ節原基も欠損)発見した。これらの表現型は同一家系の成体でのスクリーニングでは再現できなかったため、周産期致死であるか、出生後にこれらのGALTが遅れて成長してくるものと考えられた。成体においては(1)パイエル板が野生型よりも大きいにもかかわらず、病理組織検索で胚中心が認められない表現型が発見された。また、(2)生態スクリーニングにおいて発見されたアトピー性皮膚炎様の掻破行動を伴うミュータントマウスにおいて、パイエル板が野生型にくらべて有意に小さく、Bリンパ濾胞も小さかった。
これらの表現型を持つミュータントについてその遺伝性について交配実験を行った。周産期致死のものが多いこと、解剖所見でミュータントを同定する必要性があることなどから研究期間内にすべての交配実験を進めることは困難であったが、このうち、アトピー性皮膚炎を呈する個体に関してはTh2タイプの血清免疫グロブリン動態を示す遺伝子座と、皮膚炎を呈する遺伝子座の複数の変異が疾患発症にかかわることが遺伝形式から推測された。パイエル板低形成がこの現象とかかわるかどうかについて、現在解析を進めている。
以上のごとく、本研究においてはGALT形成に関わる新規のミュータントを14種類発見することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Mice Transgenic for KitV620A : Recapitulation of Piebaldism but not Progressive Depigmentation Seen in Humans with this Mutation2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Tosaki, Takahiro Kunisada, Tsutomu Motohashi, Hitomi Aoki, Hisahiro Yoshida, Yasuo Kitajima
    • 雑誌名

      Journal of Investigative Dermatology (In press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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