研究開始から短時間であったが、今年度は学会発表をおこなうことが可能であった。 1.アプリケーション改良 USBメモリを挿入して、リマインダを要求する画面において、全角/半角、かな/漢字入力で入力するか分かりにくいところがあり、修正をかけた。リマインダ入力は8項目に絞った。その他、表示などの改修を加えたが、基本的な機能は昨年から変更はない。 2.運用規程の準備 院内の運用規程の成文化を試みた。電子カルテシステムの端末に接続できるUSBメモリは、本システムで登録された医療情報部で配布もしくは個人のものを医療情報部で登録したものに限り、利用者IDとリマインダ入力(パスワードと記載)で認証されること、2次利用の際には、最新のウイルスチェッカをインストールした端末に接続し、データは自己責任で管理し消去して、医療情報部に返却することなどの規約(案)を当院の医療情報専門委員会に提案し検討中である。院内での合意が得られたら、現行の試行環境から展開予定である。 3.システムの拡張 (1)ネットワーク構成の変更および拡充(作業中) 本システムの目的の一つに電子カルテシステムにおけるVPN接続での専用端末によるリモートメインテナンスにおけるデータのセキュリティがある。現行のネットワークでは、遠隔医療支援および遠隔教育支援システムと複雑なルータを介して、同一Bフレッツ回線上にあり、セキュリティ増強のため構成を変更中である。 (2)遠隔医療支援システムおよび遠隔教育支援システムにおける暗号化データ実験 11項の研究論文で記載したように、本院ではアクセス権限を厳重に定めている。遠隔医療および遠隔教育のシステムで、端末にUSBメモリを挿入した際にデータを暗号化して保存するプロトコルを構築した。 4.学会発表 2005年11月医療情報学会学術大会で報告し、その要旨は11項に記載したように研究論文にまとめられ(preliminary reportとして)、評価された。
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