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2006 年度 実績報告書

κ-オピオイド関連薬物を用いた遅発・進行性の学習・記憶障害治療薬の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590442
研究機関名城大学

研究代表者

平松 正行  名城大学, 薬学部, 助教授 (10189863)

キーワードκ-オピオイド / dynorphin A / nociceptin / 拘束水浸ストレス / コリン作動性神経 / β-amyloid peptide / 学習・記憶障害 / catechin
研究概要

我々は、コリン作動性神経系の機能低下が生じるモデル動物に対して、dynorphin Aなどのκ-オピオイド受容体作動薬が、学習・記憶障害を改善することを報告してきた。また、dynorphin Aと相同性が高いnociceptinが、nociceptin受容体であるopioid receptor like-1(ORL1)受容体を介さない機序でコリン作動性神経機能障害による学習・記憶障害を改善する可能性を示唆した。今回は、遅発性の学習・記憶障害モデルとして、拘束水浸ストレス負荷モデルおよびリポポリサッカライド(LPS)投与により誘発される学習・記憶障害モデルを用いて、dynorphin Aおよびnociceptinの作用を検討するための基礎実験を行った。
拘束水浸ストレスを負荷すると、負荷5日後に有意な短期記憶障害が惹起され、7日後においても、受動的回避学習が障害された。この障害は、アセチルコリン分解酵素阻害薬であるtacrineや、抗うつ薬であるdesipramineにより有意に寛解された。また、catechinなどの抗酸化作用を持つ化合物の連続投与によっても障害が寛解された。一方、LPSを側脳室内に投与することにより誘発された遅発性の学習・記憶障害に対し、catechinの連続投与によって、障害が寛解された。我々はこれまでに、β-amyloid peptide(25-35)による学習・記憶障害に対し、dynorphin Aやそのnon-opioid誘導体、また、nociceptin類が改善作用を示すことを報告している。今後、今回用いたモデルマウスに対するこれら神経ペプチドの効果を検討するとともに、その分子生物的なバックグラウンドについて、さらに詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] GraphPad Prismによる医学・薬学・生物系のための生物統計学入門2006

    • 著者名/発表者名
      平松 正行
    • 総ページ数
      244
    • 出版者
      カットシステム

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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