研究課題
メタロ-β-ラクタマーゼ産生菌の検出に関しては、メルカプト酢酸ナトリウムを利用したディスク拡散法によるメタロ-β-ラクタマーゼ産生菌の検出を確立している。したがって、グラム陰性桿菌感染症において、こうした耐性菌のスクリーニング検出は容易になった。本研究の実施に関しては、臨床分離株の収集は不可欠であるが、すでにプラスミド性メタロ-β-ラクタマーゼ産生株に関しては、約450株を解析し、メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子の型別を行った(N.Shibata et al.,JCM(41),12,5407-5413)。その内約85%がIMP-1型メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子、約1%がIMP-2型メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子、約14%がVIM-2型メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子を各々保有していた。一方、染色体牲メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子を保有する菌として、ChryseobacteriumやS.maltophiliaがあるが、約60株の臨床分離株を収集しており、GOB-型、blaB型、IND-型およびL1メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子に関して、それらを検出する特異的プライマーを作成し、PCR法により、メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子の型別を行っている。遺伝子型別と同時進行で、安易な耐性菌の分別を目指し、遺伝子型別と比較検討するため、抗菌薬のディスクを用いた、ディスク拡散法も行い、解析を進めている。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (3件)
Journal of Clinical Microbiology 42巻11号
ページ: 5256-5263
Emerging Infectious Diseases 10巻1号
ページ: 69-75
Journal of Clinical Microbiology 42巻9号
ページ: 3978-3984