研究課題/領域番号 |
16590472
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
根來 宗孝 山形大学, 医学部, 助手 (80258152)
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研究分担者 |
若林 一郎 山形大学, 医学部, 教授 (70220829)
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キーワード | アルコール / 耐糖能異常 / アルデヒドデヒドロゲナーゼ2 / アルコールデヒドロゲナーゼ / グリコーゲンフォスフォリラーゼ / p-hydroxyacetophenone |
研究概要 |
最近本邦において、個人のエタノール(以下アルコール)感受性が、大量飲酒や慢性飲酒状態の血糖調節に影響を与える可能性を示唆する報告が行われている。日本人の約44%にアルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)活性の欠損遺伝子を認め、2型糖尿病患者数も近年著増傾向にあるため、アルコールによる耐糖能異常の発生とその代謝遺伝子多型の関連を調査することは極めて重要になる。 これまでの研究により、飲酒の際にALDH2遺伝子型が異なると健常者のインスリン分泌に影響を与える可能性が示唆され、アルコール代謝産物である酢酸の血中濃度の違いが原因であると考えられた。このALDHの阻害剤であり、かつALDH精製の有用なリガンドであるp-hydroxyacetophenone(p-HAP)を用いたアフィニティークロマトグラフィーにより、肝臓由来親和性蛋白質群の同定を行なったところ、グリコーゲンフォスフォリラーゼ(GP)、ALDH、アデノシンキナーゼ、アルゴールデヒドロゲナーゼ(ADH)およびグルタチオントランスフェラーゼの存在が確認された。これらの酵素群の中で糖代謝に関連性がある酵素としてはGPの存在が明らかになったことから、アルコール代謝関連酵素(ALDHおよびADH)と糖代謝関連酵素(GP)が、アルコールによる糖代謝異常に影響を及ぼす可能性を見い出した。また、p-HAPの薬理作用について、ラット大動脈血管組織条片に対し拡張(弛緩)作用を有することが明らかになり、血流量に影響を与えることから降圧作用が生体内では期待できることを見い出した。
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