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2006 年度 研究成果報告書概要

トリフェニル錫による催糖尿病作用の機序解析、特にATP及びcAMPが関与する系

研究課題

研究課題/領域番号 16590480
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 衛生学
研究機関獨協医科大学

研究代表者

三浦 善憲  獨協医科大学, 医学部, 助教授 (20049240)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
キーワードトリフェニル錫 / インスリン分泌 / 細胞内Ca^<2+> / 細胞内Na^+ / 膜電位 / ATP / ADP比 / NADPH / ハムスター
研究概要

トリフェニル錫は、ハムスターに膵ラ氏島B細胞からのインスリン分泌不足による糖尿病を発症する。本課題では、その機序を解明する目的で、トリフェニル錫経口投与2日後のハムスター膵臓から分離した膵ラ氏島、膵ラ氏島細胞を用いて下記の成果を得た。
1.トリフェニル錫は、グルコース刺激後のNADPH, ATP産生、膜の電位、細胞内Ca^<2+>、インスリン分泌を低下した。しかし、ATP誘導体によるインスリン分泌は改善した。
2.トリフェニル錫は、グルコース代謝中間産物によるインスリン分泌は抑制したが、高K^+とスルフォニルウレア剤による細胞内Ca^<2+>インスリン分泌を増強した。
3.トリフェニル錫は、細胞外Na^+とグルコース存在下で10nM GLP-1,GIP刺激によるインスリン分泌、細胞内Ca^<2+>,Na^+の増加を抑制した。またフォルスコリン(アデニレートシクラーゼの活性化剤)刺激によるcAMP、インスリン分泌、細胞内Ca^<2+>,Na^+の増加を抑制した。さらに細胞外Na^+存在下で50μM 6-Bnz-cAMP{プロテインキナーゼA(PKA)活性化剤}、50μM 8-pCPT-2'-O-Me-cAMP(PKA非依存性cAMP類似体)によるインスリン分泌、細胞内Ca^<2+>,Na^+の増加を抑制した。
4.トリフェニル錫は、対照に比し、ジアゾキシド(K_<ATP>チャネル開口剤)と30mM K^+存在下で15mMグルコース刺激後の細胞内Ca^<2+>、インスリン分泌を増強した。またジアゾキシド、30mM K^+と15mMグルコース存在下でアセチルコリン刺激による細胞内Ca^<2+>,Na^+、インスリン分泌を増加した。
5.トリフェニル錫(2.5-10μM)は、in vitroで15mMグルコース刺激によるインスリン分泌と細胞内Ca^<2+>の増加を低下した。またフォルスコリン(アデニレートシクラーゼの活性化剤)刺激によるcAMPの増加を低下した。トリフェニル錫投与によるムスカリニック(M3)、スルフォニアウレアなどのレセプターの発色には差がなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Triphenyltin impairs a protein kinase A (PKA)-dependent increase of Cytosolic Na^+ and Ca^<2+> and PKA-independent increase of cytosolic Ca^<2+> associated with insulin secretion in hamster pancreatic β-cells2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshikazu Miura, Hisao Matsui
    • 雑誌名

      Toxicology and Applied Pharmacology 216

      ページ: 363-372

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Triphenyltin impairs a protein kinase A (PKA)-dependent increase of cytosolic Na^+ and Ca^<2+> and PKA-independent increase of cytosolic Ca^<2+> associated with insulin secretion in hamster pancreatic β-cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Miura Y, Matsui H.
    • 雑誌名

      Toxicol Appl Pharmacol 216

      ページ: 363-372

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2008-05-27  

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