研究課題/領域番号 |
16590484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中館 俊夫 昭和大学, 医学部, 教授 (60155760)
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研究分担者 |
高橋 英孝 昭和大学, 医学部, 助教授 (70271369)
山野 優子 昭和大学, 医学部, 講師 (30167580)
足立 知栄子 昭和大学, 医学部, 助手 (50276557)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 肺磁界測定 / 磁界粉じん / 呼吸昨日 / 職業性曝露 / 胚線維症 |
研究概要 |
じん肺に代表されるような、粉じん作業に伴う慢性の健康障害の一次予防において、肺内に蓄積した粉じん量を知ることができればきわめて有用である。粉じんの磁性を利用して肺内に沈着している粉じん量を推定する肺磁界測定法(Magnetopneumography)は約30年前に開発されたが、機器が大きく作業場への持ち運びが困難なため限られた研究でしか利用されていない。装置を小型化し持ち運び可能になれば、多くの作業において利用が広がる可能性がある。 そこで我々は、肺磁界測定のための装置を小型化し、可搬性を高めることによって、粉じん作業の現場で容易に測定ができるように、新たな簡易型測定装置を製作するとともに、精度と感度を高めるように測定の手技を改善した。我々の製作した装置は、作業者の作業場へ持ち運ぶのに十分に小型化され、また通常の100ボルト電源で作動する。本試作装置を用いて溶接作業者の肺磁界測定を行い、十分な感度、精度が確保されていることを確認した。したがって溶接作業者の曝露評価、健康リスク評価に、本可搬型装置が利用されることが期待される。 さらに溶接作業以外の磁性粉じん取り扱い作業への応用のため、いくつかの粉じんの磁性を測定し、溶接ヒュームと比較して5-30%程度の磁性強度を有することを確認した。その代表として、印刷用粉体トナー取り扱い作業を検討したところ、作業の環境が極めて良好なため、当初の試作装置には感度上なお改善の余地があることが示唆された。今後さらに装置の改良を行い、本作業者の測定を行う予定である。
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