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2005 年度 研究成果報告書概要

思春期以降のダウン症候群患者の健康問題の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16590516
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 公衆衛生学・健康科学
研究機関東京家政大学

研究代表者

高野 貴子  東京家政大学, 家政学部, 教授 (50236246)

研究分担者 HIGURASHI Makoto  Tokyo Kasei University (00010223)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
キーワードダウン症候群 / 思春期発来 / 精子 / 初経
研究概要

思春期以降のダウン症候群患者(以下DS)の健康問題について解析した。
(1)2004年12月に東京都内のDS早期療育保育施設卒園者、東京都渋谷区のDS相談外来受診患者、静岡県DS親の会会員のうち、10歳以上のDS男女の保護者に郵送アンケートを実施した。その内容はDS本人の思春期発来時期、身体発育状況、思春期以降の健康問題のほか、両親の体格、兄弟姉妹(以下Sib)の思春期発来時期と身体発育状況などである。アンケート総数562のうち、122の回答を得て、回答率は21.7%であった。DS総数は121人、うち女62人(51.2%)、男59人(48.8%)であった。sib総数は121人、うち女66人(54.6%)、男55人(45.5%)であり、DSと年齢や男女比に明らかな差はなく、比較に適していた。DSとSibの思春期発来時期を比較し、女では、初経・乳房の発育時期はDSとSibで差がなかった。女では腋毛・陰毛の発育はDSの方が遅かった。男の思春期発来はほとんどの兆候でDSとSibの差がなく、異性を意識しはじめる時期のみDSが遅かった。総じてDSの思春期発来時期はSibと比べて遅れていないことが明らかとなった。成人期の疾患では肥満が男女とも約半数に見られ、ついで睡眠時無呼吸が多かった。男性では女性より高尿酸血症が多く、女性では甲状腺疾患が多かった。
(2)長期に診察している思春期以降のDS男性患者12人の保護者から口頭ならびに文書で、造精能の研究のインフォームド・コンセントを得た。うち6人の夢精付着と思われるサンプルの精子の有無を位相差顕微鏡で調べ、2人で精子の存在を顕微鏡下で確認した。4人で血中テストステロン、LH、FSHを測定し、4人全員が正常テストステロン値、LH値微増、FSH高値を示し、乏精子・無精子症のパターンと類似していた。20歳代後半では、夢精の回数が減少し、造精能低下が疑われた。
親や療育者はダウン症候群患者の思春期が遅れることなく発来するという観点から思春期の準備を心がけることが望まれる。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 遺伝・奇形症候群2006

    • 著者名/発表者名
      高野貴子
    • 雑誌名

      日本医事新報 4269

      ページ: 38

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] ダウン症候群2006

    • 著者名/発表者名
      高野貴子
    • 雑誌名

      小児内科 38(印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Genetic and congenital abnormality syndrome2006

    • 著者名/発表者名
      Takako Takano
    • 雑誌名

      Nipon Igi Shinpou (Japanese) 4269

      ページ: 38

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Down syndrome.2006

    • 著者名/発表者名
      Takako Takano
    • 雑誌名

      Shoninaika (Japanese) (In press)

      ページ: 38

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [図書] 今日の治療指針2007年版2007

    • 著者名/発表者名
      高野貴子他
    • 出版者
      医学書院
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] ダウン症ハンドブック2005

    • 著者名/発表者名
      高野貴子他
    • 総ページ数
      229
    • 出版者
      日本文化科学社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 先端医療シリーズ34 小児科の新しい流れ2005

    • 著者名/発表者名
      高野貴子他
    • 総ページ数
      389
    • 出版者
      先端医療技術研究所
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 小児疾患診療マニュアル2005

    • 著者名/発表者名
      高野貴子他
    • 総ページ数
      656
    • 出版者
      中外医学社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 遺伝学事典2005

    • 著者名/発表者名
      高野貴子他
    • 総ページ数
      325
    • 出版者
      朝倉書店
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-12-13  

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