本研究ではSNaPshotを用いた一塩基伸長反応、TaqMan PCR法、Suspension Array Technologyを用いたLuminex【○!R】システムによるSNP検出をミトコンドリアDNA haplogroup分類に適用した。 SNaPshotでは、3172番、3206番、3338番及び3394番、4715番、4761番、4793番、4833番及び5147番、9824番及び9923番、10310番、10321番、10373番及び10410番、10345番、10397番をmultiplexで判定できるようにprimerを設定したところ、SNP解析が可能であった。 TaqMan PCR法ではミトコンドリアDNAのhaplogroup MとNを識別する10398・10400番(ACC/GCT)、M中のGを識別する4833番(A/G)、Dを識別する5178番(C/A)、M8a・C4・CZを識別する15487番(A/T)、M7を識別する6455番(C/T)用のprimer、probeを設定した。MとNの分類については、10398・10400番以外に10873番(T/C)についてもprimer、probeを設定した。これら6SNPについてTaqMan PCR法を行ったところ、迅速な判定が可能であった。 Luminex【○!R】システムは、Suspension Array Technologyと呼ばれ、識別コードを付与した担体表面にプローブを固定し、この担体の識別コードを読み取ることで表面に固定されているプローブを特定する。ミトコンドリアDNAのHVIのI B、I C1、I C2、I D、HV IIのII A1、II A2、II B、II Cについて解析を行ったところ、105人に19種類のSNPが検出され、50種類のミトコンドリアDNAが検出され、そのうちの35種類はそれぞれ1人にのみ検出され、15種類は複数人に観察された。
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