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2004 年度 実績報告書

剖検例における体液中の内因性γ‐ヒドロキシ酪酸濃度の分析中毒学的評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590541
研究機関高知大学

研究代表者

守屋 文夫  高知大学, 医学部, 助教授 (40182274)

キーワード法中毒学 / γ-ヒドロキシ酪酸 / 飲酒 / 喫煙 / 血液 / 尿 / 死後産生 / ガスクロマトグラフィー
研究概要

1.ウサギを用いた実験により、内因性γ-ヒドロキシ酪酸(GHB)の血中濃度におよぼす中枢神経作用薬の影響を検討するため、まず陰性対照として5日間に渡り生理食塩液を投与し、私達が以前に考案した気化平衡ガスクロマトグラフ(GC)法により血中GHB濃度を測定したところ、いずれの試料においても最小検出限界(0.5μg/ml)未満であり、GHBの検出感度向上に向け同分析法を改良する必要性がでてきた。そこで、GHBの物理化学的性質を巧みに利用した体液からのGRB抽出法を検討し、従来法に比しGHBの検出感度が約3倍高い直接注入GC法を確立することができた。現在、アルコール、ニコチン等の影響について直接注入GC法により検討中である。
2.直接GC注入法により、同意の得られた喫煙者、飲酒者および喫煙・飲酒習慣のない者の尿中内因性GHB濃度を1日3回、5日間に渡り測定したところ、内因性GHB濃度は、喫煙者、喫煙・飲酒習慣のない者、飲酒者の順にやや低くなる傾向が認められた。現在、ボランティアを募り、データを蓄積している。
3.死後変化の軽微な法医解剖25例について、諸種体液の内因性GHB濃度を気化平衡GC法により測定したところ、大腿静脈血(4.6±3.4μg/ml)において、脳脊髄液(1.8±1.5μg/ml)、眼球硝子体液(0.9±1.7μg/ml)、胆汁(1.0±1.1μg/lnl)および尿(0.6±1.2μg/ml)より有意に高い値が得られた。血液採取部位によるGHB濃度の相違は認められなかった。死体における内因性G且Bと外因性GHBを鑑別するためのカットオフ値は、血液で30μg/ml、尿で10μg/mlとするのが妥当と思われた。尿について設定した判断基準は、脳脊階液、眼球硝子体液および胆汁にも適用可能と思われた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Site-dependent production of γ-hydroxybutyric acid in the early postmortem period2005

    • 著者名/発表者名
      Fumio Moriya
    • 雑誌名

      Forensic Science International 148・2-3

      ページ: 139-142

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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