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2006 年度 実績報告書

日本人若年発症2型糖尿病患者の臨床および遺伝的背景の歴史的変遷と将来

研究課題

研究課題/領域番号 16590563
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

内潟 安子  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50193884)

研究分担者 三浦 順之助  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90297515)
小林 浩子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70307495)
大澤 真理  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80349654)
岩本 安彦  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60143434)
キーワード糖尿病 / 糖尿病合併症 / 大血管障害 / 足病変
研究概要

本年度は、糖尿病合併症について、1型糖尿病と2型糖尿病を比較した。糖尿病合併症には大きく分類して、細小血管障害による合併症(主に、神経障害、網膜症、腎障害)と、大血管障害による合併症(脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、足病変など)がある。
細小血管障害による合併症のひとつである糖尿病性腎症にっいては、1型糖尿病患者より2型糖尿病患者のほうが、罹病期間が長くなるとともに、有意に腎症を発症しやすいことがわかった(YokoyamaH, et al.KidneyInternationa1,2000)。
本年は、大血管障害のひとつである足病変を取り上げる。1998年から2005年に東京女子医科大学糖尿病センターに入院した8310名のうち、足病変合併の30歳未満発症および発見(ないし診断)糖尿病患者40名が対象である。
対象40名のうち、18歳未満発症群は8名(1型5名、2型3名)、19-30歳未満群は32名(1型6名、2型26名)であった。足病変発症までに両群とも糖尿病発症から約20年を要したが、後者群の24%は10年以内に発症していた。
糖尿病神経障害、網膜症、腎症は全例にあった。2型糖尿病患者に治療中断(医療機関未診が1年以上)例が目立ち、後者群2型の60%に治療中断があった。高血圧はどの群も60%以上が合併していた。高脂血症は前者群の12.5%、後者群の50%に認めた。幼少年齢で発症した患者が足病変まで合併する場合は、他のメジャーな糖尿病合併症がすでに合併していることが多い。しかし、20歳代で足病変を発症するのは、2型糖尿病に多く、罹病期間がより短く、高血圧、高脂血症の合併率が高く、治療中断率も高い。つまり、糖尿病以外の危険因子が足病変発症に大きく関与していることがわかった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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